JRA「無敗のG1馬」コントレイルとサリオス消えるのはどっち? 過去20年、無敗で皐月賞に挑戦した全馬17頭の傾向
先週の桜花賞はデビューから2戦2勝のデアリングタクトが勝ち、「無敗」の桜花賞馬が誕生した。圧倒的な末脚と力強い走りは、新たなスター誕生と呼ぶに十分。どこまで連勝が続くか見ものである。
続いて行われる今週の皐月賞は、サリオスとコントレイルという無敗のG1馬が2頭出走する。果たして2週連続で無敗のクラシック馬誕生となるか、ファンの興奮は高まるばかりだ。
そこで今回は、過去20年の皐月賞において、無敗で出走した17頭の成績を調べてみた。そこから見えた無敗馬の勝利条件、そして今年の2頭に当てはまるのは……?
【2000年から2019年までに無敗で皐月賞に出走した17頭】
■2019年
サートゥルナーリア⇒ 1番人気1着(ルメール)
■2018年 該当なし
■2017年
レイデオロ⇒ 5番人気5着(ルメール)
ファンディーナ⇒ 1番人気7着(岩田康誠)
■2016年
マカヒキ⇒ 3番人気2着(川田将雅)
サトノダイヤモンド⇒ 1番人気3着(ルメール)
■2015年
キタサンブラック⇒ 4番人気3着(浜中俊)
サトノクラウン⇒ 1番人気6着(ルメール)
■2014年
トーセンスターダム⇒ 3番人気11着(武豊)
■2013年 該当なし
■2012年
シルバーウエイブ⇒ 14番人気15着(北村宏司)
■2011年 該当なし
■2010年 該当なし
■2009年
ロジユニヴァース⇒ 1番人気14着(横山典弘)
■2008年 該当なし
■2007年
フサイチホウオー 2番人気3着(安藤勝己)
■2006年
フサイチジャンク⇒ 2番人気3着(岩田康誠)
■2005年
ディープインパクト⇒ 1番人気1着(武豊)
ビッグプラネット⇒ 6番人気13着(柴田善臣)
■2004年
コスモバルク⇒ 1番人気2着(五十嵐冬樹)
※地方では2着があるもJRAでは3戦3勝で無敗
■2003年 該当なし
■2002年
モノポライザー⇒ 3番人気16着(後藤浩輝)
■2001年
アグネスタキオン⇒ 1番人気1着(河内洋)
■2000年 該当なし
全成績をまとめると【3・2・4・8】となる。勝率17.6%・連対率29.4%・複勝率52.9%となっているが、1~3番人気が13頭いたことを考慮すれば、この成績は物足りないだろう。
勝ったのは昨年のサートゥルナーリア、ディープインパクト、アグネスタキオンの3頭で、やはり名馬ばかり。アグネスタキオンは皐月賞後に引退するも、ディープインパクトは後に無敗で3冠を制し、サートゥルナーリアは有馬記念で2着に好走するなど世代トップの座に君臨している。やはり無敗で皐月賞馬にもなれば、その後の未来は明るいといっていいだろう。
3頭とも戦績はキャリア3戦で3勝、前走はトライアルの弥生賞を勝ったのが2頭、ホープフルステークス以来のサートゥルナーリアというローテーション。実績的には前走までに芝2000mのG1かG2で勝利していることが条件であり、ホープフルステークスを勝ったコントレイルは合致するが、マイルまでの経験しかないサリオスには嫌なデータだ。
また3連勝中の上がり3ハロンは最速、もしくは2位というのも取り上げたい。デアリングタクトもデビュー以来すべて上がり最速で桜花賞を勝利したように、上がり3ハロンのタイムは他馬と力の違いを見せつける物差しでもある。