【徹底考察】菊花賞(G1) サトノダイヤモンド「まさかの辛勝だった神戸新聞杯を徹底解剖。無冠の大器はC.ルメールの手腕で『淀の長丁場』を乗り越えられるのか」
理想は外から誰にも邪魔されずに捲るような競馬だ。逆にあまり窮屈な競馬になると、加速に手間取り、思わぬ出し抜けをくらう可能性もある。ただし、ルメール騎手はその点をよく考慮しており、これまでほぼ一貫して外から差す競馬をしている。今回も勝負所で外に出す可能性は高い。
だが、同時におそらくは最大のライバルとなるディーマジェスティも近くにいるはずだ。
ディーマジェスティもまた捲りの競馬をする可能性が非常に高く、道中は常にお互いがお互いを意識したポジションになるだろう。
できることならば、日本ダービーのようにディーマジェスティよりも先に抜け出したい。神戸新聞杯のように気を抜いてしまう可能性は否定できないが、この距離で先に抜け出したディーマジェスティを捕らえるのは至難の業だ。
仮にこの菊花賞を制したとしても、来春は天皇賞・春ではなくドバイシーマクラシックや宝塚記念に進んでいる可能性が高い。そういった意味でもサトノダイヤモンドは、やはりディーマジェスティよりも遥かにディープインパクトらしいディープ産駒である。
(監修=下田照雄(栗東担当))