エリザベス女王杯(G1)は覚醒した「未完の大器」クイーンズリングが戴冠!出遅れながらも驚異の末脚で新女王に輝く!
「すごく切れのある馬なので、しっかり伸びてくれた。勝ててよかったし、本当に強い馬です。これからが楽しみ」
勝利騎手インタビューに応えたデムーロ騎手の言葉通り、メンバー最速となったクイーンズリングの上がり3ハロンは驚愕の33.2秒。「スタートは少し悪かった」と話していたが、それが逆に腹を括った競馬に繋がったのかもしれない。
なお、デムーロ騎手は意外にもこれが京都のG1初勝利。本人も気にしていたようで「勝ててよかった」と喜びもひとしおだ。
クビ差の2着には12番人気の定評を覆したシングウィズジョイ。スローペースからの好位粘り込みに懸けたが、最後の最後で勝ち馬に捉えられた。
3着には、最後にパールコードを交わして意地を見せたミッキークイーン。クイーンズリングと併せるような形で直線に向いたが、勝ち馬にやや後れを取ったところは、やはり休み明けが響いたのかもしれない。
一方で1番人気のマリアライトは、前を捉えきれず6着惨敗。勝負所での反応が鈍く、スローペースからの純粋な末脚勝負になると苦しいようだ。
結局、5着に逃げ粘ったプリメラアスールを始め、先行馬にとって有利なレースだった今年のエリザベス女王杯。だからこそ、その流れを中団から差しきったクイーンズリングの勝利には価値がある。