JRA菊花賞(G1)コントレイル逆転の穴馬候補!? 全出走馬の血統・実績から浮上した3000mがプラスになる馬は?
■レクセランス
父:ディープインパクト
母:エクセレンス2
母の父:Champs Elysees
父ディープインパクトは過去4年の菊花賞で3勝。芝3000m以上は勝率7.7%・連対率22%。母エクセレンス2はフランスオークス3着などの実績があり、母の父Champs Elyseesは、日本でもファインモーションやエアエミネムでお馴染みのDanehill産駒。総合的に見てディープインパクト産駒ではあるものの、2000mあたりがベストの血統。
■ディープボンド
父:キズナ
母:ゼフィランサス
母の父:キングヘイロー
父キズナは天皇賞(春)に2度出走し、ともに1番人気で4着と7着。昨年デビューの新種牡馬だけに産駒は芝3000m以上に出走がなく、今回が初の挑戦。キズナの父ディープインパクトは長距離向きの産駒と中距離向きの産駒がはっきりしており、産駒がJRAの芝2000mで19戦1勝、2200m以上で未勝利だったStorm Catが母の父であるキズナはマイル~中距離向きの印象。ディープボンドの母ゼフィランサスは1200~1800mで勝利し、キングヘイローは菊花賞5着など芝2000m以上で11戦未勝利、母の父としての活躍馬もマイル以下に集中と強調材料はない。ただ鞍上の和田竜二騎手は「スタミナがあって距離は伸びた方がいい」とコメントしており、穴馬候補に一考か。
■キメラヴェリテ
父:キズナ
母:ルミエールヴェリテ
母の父:Cozzene
父キズナは産駒も自身も芝3000m級での長距離実績はなし。本馬の母ルミエールヴェリテは産駒が合計8勝もすべてダートで芝は未勝利。CozzeneはJRAの芝2200以上で23戦1勝のみで、母の父としてイスラボニータなど活躍馬を出すも、実績は2000m以下に集中しており長距離戦は分が悪い。血統的にも実績的にも今回の条件は厳しい。
■マンオブスピリット
父:ルーラーシップ
母:サンデースマイル2
母の父:サンデーサイレンス
父ルーラーシップは産駒キセキが菊花賞を勝利と適性は十分。母サンデースマイル2はイギリスで生産されたサンデーサイレンス産駒で、産駒が合計18勝しているがすべて1800m以下、2000m以上は16戦して未勝利。母の父サンデーサイレンスはディープインパクトなどを輩出した大種牡馬。ただし同馬に騎乗したスミヨンとルメールは「距離は2000mぐらいまで」とコメントしており、総合的に見てもこの条件はマイナス。
■ロバートソンキー
父:ルーラーシップ
母:トウカイメガミ
母の父:サンデーサイレンス
父ルーラーシップは2017年の菊花賞馬キセキを輩出。母の父サンデーサイレンスは多数の菊花賞馬を輩出。ただしこれまでデビューした8頭の母トウカイメガミ産駒は、芝2000m以上で10戦未勝利。同じルーラーシップ産駒の兄クラークキーも芝1800m以下【4.3.0.6】に対し芝2000m以上は3戦未勝利。ロバートソンキーも勝利は1600mのみで、神戸新聞杯3着は評価しつつも距離延長はプラスではなさそう。
■バビット
父:ナカヤマフェスタ
母:アートリョウコ
母の父:タイキシャトル
父ナカヤマフェスタは菊花賞12着。産駒は芝2500m以上で【4.2.3.28】で勝率10.8%・連対率16.2%となかなかの数字。父ステイゴールド産駒は菊花賞と天皇賞・春を合計6勝とその血は侮れない。母アートリョウコは未出走。タイキシャトルは1200~1600mで活躍し、産駒は芝2500m以上で47戦1勝2着1回、母の父としては日本ダービー馬ワンアンドオンリーを出すが、同馬は3000m以上で3戦してすべて7着以下と長距離は不向き。陣営は「本質的には中距離向き。先々は1800m以下が主戦場」と語っており、この条件はマイナスだろう。
■ヴェルトライゼンデ
父:ドリームジャーニー
母:マンデラ
母の父:Acatenango
父ドリームジャーニーは、産駒が菊花賞と天皇賞・春を合計6勝しているステイゴールドを父に持つ。自身は菊花賞5着・天皇賞(春)3着と長距離G1を勝てなかったが、有馬記念と宝塚記念を勝利。産駒は芝2400m以上で85戦2勝と勝率は低いが、今年2月のダイヤモンドS(G3・芝3400m)をミライヘノツバサが勝利した。母マンデラは昨年の菊花賞馬ワールドプレミアの母で、ヴェルトライゼンデは菊花賞馬の弟にあたり適性は十分。Acatenangoはジャパンカップを勝ったランドの父で、母の父としてケンタッキーダービーやドバイワールドカップを勝利したアニマルキングダムを輩出。自身も産駒も芝2400mを中心に活躍した。骨折&熱発明けの神戸新聞杯はコントレイルを上回る上がり最速を記録しており、血統背景からも逆転の可能性を秘めている。