【徹底考察】ジャパンC(G1) ディーマジェスティ「屈辱の菊花賞で『何』があったのか。最強世代証明へ皐月賞馬が背負う『重大な役割』とは」
また、向正面まで蓋をされ、さらに両側も囲まれて道中ずっとタイトな競馬を強いられていたことも確か。だが、同時に向正面の途中で囲みを脱し、外からサトノダイヤモンドの射程圏まで進出。距離的なロスはほぼない。
そして大方の予想通り、勝負どころの第4コーナーでまくりを発揮してサトノダイヤモンドに並び掛けようとする蛯名騎手らしい競馬。大外を回る距離のロスはあったが、それでもライバルはすぐ隣にいただけに「2頭の対決」という意味では大きな不利ではない。
率直に述べて、競馬の内容は十分に及第点を与えられるもの。だからこそ、勝負どころで勝ち馬について行けなかった本馬の方に問題があった。レースの内容自体は完敗である。
では、ディーマジェスティのコンディションはどうだったのか。
レース後に管理する二ノ宮敬宇調教師が、そして先週の時点で蛯名騎手が「状態は良かった」と口を揃えていただけに100%に近い状態であったことは確かだろう。
ただし、それは菊花賞の最終追い切りを終えた時点での話だ。そして、あの時のディーマジェスティには、キャリア初となる関西遠征が控えていた。
菊花賞当日、ディーマジェスティの馬体重はセントライト記念からさらに6kg増えた482㎏。これは日本ダービーよりも10kg重く、キャリアで最も重い数字だ。これについて蛯名騎手は、17日の日刊スポーツの取材に対して「あえて言うなら、長い距離を走るにはちょっと重かった」とコメントしている。