JRA大阪杯(G1)デアリングタクト敗れるもコントレイルは大丈夫!? 歴代三冠馬の古馬始動戦の明暗、7冠馬ディープインパクトに続けるか
ここまで例をみると、「さすがの三冠馬は古馬をも一蹴する……」と想像しがちだが、”先輩”馬の前に屈するケースもあった。
2011年の三冠馬オルフェーヴルは、翌年の阪神大賞典に登場。レースでは終始掛かり通しの上、2周目の3コーナー入口でコーナーを曲がらずに外ラチ近くまで逸走。単勝1.1倍の支持を裏切って2着に終わった。その後、平地調教再審査の制裁を受けたオルフェーヴル。天皇賞・春(G1)出走は無事にクリアしたが、後方のまま見せ場なく11着と敗れた。
最後に紹介したいのが、1941年に日本競馬史上初の三冠馬となったセントライトだ。現在の菊花賞にあたる「京都農林省賞典四歳呼馬」を勝利した後、中山競馬場で行われるハンデキャップ競走に出走する予定だった。ところがこのレースで背負わされる斤量が72キロに決定。馬主はこのハンデ重量に納得がいかず、潔く引退させたという話がある。
それぞれに波乱万丈のエピソードがある歴代三冠馬の古馬始動戦。自身を含めて3頭しかいない「無敗」の三冠馬コントレイルには、まずは無事に出走へとこぎつけて欲しいと祈るばかりだ。