「安易に飛びつくのは危険」「120点をやってもいい」鈴木和幸が見極めた全18頭の状態。高松宮記念出走馬の最終追い切り診断公開中!
前走の京都牝馬Sで待望の3勝目をあげた「レッツゴードンキ」。この反動はさらさらなく、中間時計6本、16日には坂路50秒4-36秒1-12秒1が出た。今週はもう強く追う必要がないとの判断からだろう、坂路で上がり中心に終始した。それでも52秒4-37秒8-12秒4の時計となり、気の悪さも見せず、力強い満点の動き。120点を付けてもいいくらいだ。
ここ4戦つづけて二ケタ着順の「レッドアリオン」。今週の坂路では併走先着、強めで52秒2-38秒0-12秒3の時計が出たものの、前走前には51秒6-37秒2が出ていたくらい、特別な良化はない。
香港帰りの「レッドファルクス」、たっぷり3カ月の間隔があっただけに12着惨敗のショックはもうない。それを立証したのが16日のウッド6F82秒5-38秒3-12秒8の1週前追い切り、動き、気配ともに3連勝当時に近づいてきた。今週はウッドの5Fからゆっくりゆっくり行き、直線追われると並ぶ間もなく先行相手を交わし、2馬身先着の67秒9-38秒1-12秒5。余力を残してのこの内容なら3戦3勝の中京コースである。警戒を要しよう。
条件戦連勝のあと、初重賞の京都牝馬Sでも2着した「ワンスインナムーン」、今週の坂路は上がり馬そのものの軽快な動きだった。テンをセーブしたため4F時計は53秒2だが、2F24秒4、1F11秒7と上がりは破格、勢いはとどまるところを知らない。1200mは2戦2勝、中京にも1戦2着の記録があり、不気いっぱいである。
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●競馬評論家・鈴木和幸
競馬記者歴45年、競馬評論家。ダービーニュース時代には、TBSのテレビ番組「銀座ナイトナイト」にダービー仮面として出演。メインレース予想7週連続的中の記録を作った。日刊現代では、本紙予想を20余年にわたって担当。58年にその日の全レースを的中させるパーフェクト予想を本誌予想として初めて達成。日刊・夕刊紙の本紙予想では初の快挙。
著書に「競馬ハンドブック」「競馬・勝つ考え方」「競馬新聞の見方がわかる本」「まるごとわかる 競馬の事典」「勝ち馬がわかる競馬の教科書」(共に池田書店刊)「競馬◎はこう打つ」(日本文芸社刊)「距離別・コース別・競馬場別 勝ち馬徹底研究」(ぱる出版刊)「図解競馬の参考書」(宝島)など多数。「勝ち馬がわかる競馬の教科書」は競馬書籍としては快挙とも呼べる、約7万部を発行している。