大阪杯ヤマカツエースに宿る池添親子の”野望”。父が導き出した「至高の馬体」と息子が編み出した「究極の競馬」が”鬼門”の仁川で開花する

※画像:ヤマカツエース『競馬つらつら』より

 もしかしたら、今回が最大のチャンスかもしれない。今のヤマカツエース(牡5歳、栗東・池添兼雄厩舎)は、そう思わせるほど充実ぶりが著しい。

 見事”連覇”を成し遂げた前走の金鯱賞(G2)では、デビュー以来最高の516kgだった。ただこれは、管理する池添兼雄調教師が『日刊スポーツ』の取材に「以前からこれくらいで競馬したいと思っていた」と答えた通り、陣営が思い描いていた青写真通りの馬体だった。

 以前から、レースを重ねるたびに馬体を減らす傾向があったヤマカツエース。昨年は京都記念(G2)から5レース連続で馬体を減らし続け、天皇賞・秋(G1)では好位からズルズルと後退し最下位に沈んだ。

 しかし、昨年の金鯱賞では馬体をしっかりと回復し+20kgで完勝。続く有馬記念(G1)でもさらに体を増やして4着に好走し、前走は過去最高体重で金鯱賞を連覇している。池添兼調教師が「理想的な体」と話しているように、いよいよ完成の域に達しつつあるのだろう。

 そんなヤマカツエースにとって、重賞4勝を誇る2000mの大阪杯はまたとないG1制覇のチャンス。無論、キタサンブラックを筆頭に相手もそろったが、今の充実ぶりならば勝負できるはずだ。

 ただし、舞台となる阪神競馬場は【0-0-0-4】と「鬼門」といえるほどの相性の悪さとなっている。

 2歳のききょうS(OP)6着や、3歳のアーリントンC(G3)6着などは本格化前として判断することもできるが、昨年の鳴尾記念(G3)を1番人気で6着に惨敗し、宝塚記念(G1)でも何の見せ場もなく13着に大敗しているのは無視できない。

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