「京都巧者」岩田望来に待ち受けるのは茨の道!? “中京金杯”にまつわる負のジンクス

イルーシヴパンサー 撮影:Ruriko.I

 今年も中央競馬は1月5日の東西金杯から開幕。中京競馬場で行われた京都金杯(G3)は、岩田望来騎手が騎乗したイルーシヴパンサーが制した。

 スタートでやや後手を踏んだものの、最後の直線では最内を突いての抜け出し。前を行く馬をすべて飲み込み、昨年2月の東京新聞杯(G3)以来となる勝利を飾った。

 初コンビとなった岩田望騎手は「もう少し前のポジションで競馬をしたかった」と本音を明かしつつ、「気持ちを切り替えて、内を進みながら進路を探す競馬をしました」と冷静に立て直すファインプレー。これが自身3度目の重賞制覇となったが、手にした3つのタイトルには珍しい共通点がある。

 岩田望騎手が勝利した重賞は「京都牝馬S(G3)」「京都新聞杯(G2)」そして今回の「京都金杯」。そう、すべて“京都”というキーワードが入っているのだ。

 しかも、ここ2年で挙げた勝利ということは、京都競馬場は改修工事の期間。すなわち3つとも「京都」がレース名に入っているにもかかわらず、すべて京都以外の競馬場で手にしたタイトルだった。

 昨年はデビュー4年目にして待望の重賞勝利を掴んだだけでなく、初の年間100勝も達成し、最終的に103勝まで積み上げて大ブレイクの1年を終えた。

 勢いのままに2023年も初日から重賞勝ちを含む2勝を挙げ、さらなる高みを目指していく上で幸先の良いスタートを切ることができたのだが、その裏で手放しでは喜ぶことができない“不安要素”もある。

 そこで注目したいのが、近年の京都金杯の勝利騎手だ。ここ4年の人馬と成績を以下にまとめてみた。

▼近年の京都金杯・勝利騎手まとめ

・2019年=川田将雅騎手(パクスアメリカーナ)
[前年成績] 93勝(勝率.166)
[同年成績] 152勝(勝率.260)

・2020年=松山弘平騎手(サウンドキアラ)
[前年成績] 91勝(勝率.103)
[同年成績] 127勝(勝率.138)

・2021年=岩田康誠騎手(ケイデンスコール)
[前年成績] 50勝(勝率.088)
[同年成績] 44勝(勝率.083)

・2022年=松山弘平騎手(ザダル)
[前年成績] 130勝(勝率.146)
[同年成績] 118勝(勝率.151)

・2023年=岩田望来騎手(イルーシヴパンサー)
[前年成績] 103勝(勝率.131)
[同年成績] ???

岩田望来騎手 撮影:Ruriko.I

 競馬界では長らく「一年の計は金杯にあり」という言葉が伝えられてきたように、この年始の最初の重賞というのは騎手にとっても重要なもの。岩田望騎手も「この調子でこれから頑張って勝ち星を重ねたい。この勢いに乗って1年頑張ります」と口にしている。

 過去には2019年にいきなりこのレースを制した川田将雅騎手が文字通り勢いに乗り、前年から59勝増の大暴れ。重賞15勝に暮れのチャンピオンズC(G1)をクリソベリルで制するなど、充実の1年を送った。

 さらにその翌年に金杯男となった松山弘平騎手も、前年から30勝以上を上積みする大活躍。キャリアのハイライトのひとつであるデアリングタクトでの牝馬三冠を成し遂げ、一流ジョッキーの仲間入りを果たしている。

 ところが、ここ2年はその勢いに陰りも見え始めた。12番人気のケイデンスコールを勝利に導いて大波乱の立役者となった岩田康誠騎手は、その後なかなか白星を伸ばしていくことができず。重賞勝ちも11カ月後の中日新聞杯(G3)まで縁が遠かった。

 昨年も松山騎手が勝率こそ微増させたものの、勝利数では前年比でダウン。大舞台でも、テーオーケインズとともに連覇を目指したチャンピオンズCで4着に敗れるなど、2022年は3年ぶりとなるG1勝利なしに終わっている。

 飛躍の流れが一変、ここ2年は停滞感が拭えない“西の福男”。その直近2年の共通項と言えば、京都金杯が中京競馬場で開催されたという点である。上でも触れたように、新しく生まれ変わった京都競馬場は今年4月にオープン。中京開催の京都金杯はひとまず今年までとなる。

 岩田望騎手はこの負のジンクスの最後の被害者となるのか、はたまた勢いと培った実力でこの嫌な流れを断ち切ってみせるのか。さらなる高みを目指す2023年の注目ポイントとなりそうだ。

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