東海S(G2)B.ムルザバエフも大絶賛!「遅咲きの大器」はハギノアレグリアスだけじゃない、もう1頭の「遅れてきた大物候補」に熱視線
22日の中京競馬場では、ダート重賞の東海S(G2)が開催される。来月のフェブラリーS(G1)に向けた前哨戦とあって、今年も多くの実力馬たちが顔を揃えた。
主役を張るのは、川田将雅騎手が騎乗するハギノアレグリアスだ。18日現在、『netkeiba.com』の予想オッズでは、単勝2.4倍の1番人気想定となっている。
ハギノアレグリアスといえば、3年前に1勝クラスから怒涛の3連勝を決めてOP入りした逸材だ。だが、その後は屈腱炎を発症してしまい戦線離脱。およそ1年8か月もの長期休養を余儀なくされた。
ただ、復帰戦となった昨年のアハルテケS(OP)は4着に敗れたとはいえ、続く太秦S(OP)を快勝したのち、前走のみやこS(G3)では2着に好走。同レースではG1・5勝のオメガパフュームや、のちにチャンピオンズC(G1)で3着に入るハピを退けた。それだけの大器だけに、多くのファンが待望の重賞初制覇を期待するのも納得がいく。
もう1頭の「遅れてきた大物候補」に熱視線
しかし、怪我を乗り越えた「遅咲きの大器」といった点では、ハギノアレグリアス以外にも注目すべき存在がいる。それは骨折により1年2か月の長期離脱を経て、快進撃を続けているプロミストウォリア(牡6、栗東・野中賢二厩舎)だ。
年齢ではハギノアレグリアスと同世代のプロミストウォリアだが、ライバルが3歳時に着実と出世していく一方で、自身はデビューからコンスタントにレースを走ることすら出来なかった。さらには4歳時の3戦目を終えた後に骨折が判明し、上述した通り1年以上の長期離脱を余儀なくされた。
それでも昨秋に復帰を果たすと、破竹の勢いで1勝クラスから3連勝を決めてOP入り。以前と違い、復帰後は間隔を詰めて使えているだけでなく、素質も一気に開花した印象だ。
特に前走の摩耶S(3勝クラス)は、2着に6馬身差をつけて逃げ切る圧勝だった。レース後には、鞍上のB.ムルザバエフ騎手も「素晴らしい」「将来が期待できる馬」とプロミストウォリアを絶賛した。今回は地方から参戦予定だった逃げ馬のサルサディオーネが回避したこともあり、楽にハナを奪える可能性も高いだけに、ライバル達を尻目に颯爽と逃げ切る場面があるかもしれない。
また、前走に続きムルザバエフ騎手が継続騎乗することは、陣営にとっても心強いはず。
昨年末から短期免許を取得して日本で騎乗しているドイツの名手は、ホープフルS(G1)で14番人気のドゥラエレーデを勝利に導く神騎乗を披露。今年も年初からシンザン記念(G3)で3番人気のペースセッティングを2着に導くなど、確かな腕利きだけに期待は高まる。
人気では伏兵扱いになりそうなものの、人馬共に底知れぬ怖さがあるムルザバエフ騎手とプロミストウォリア。主役を張るハギノアレグリアスに目が行きがちだが、同じような境遇を経た遅咲きの大器にも注目したい。