JRAプログノーシス「1強ムード」に異議あり!? 最強オーナーが本気の4頭出しか…今年はまるで金○賞?

 今週末は土日にそれぞれ2つの重賞が開催。毎週のように行われる3歳世代のトライアルも興味深いが、日曜中京の金鯱賞(G2)も大阪杯(G1)の有力なステップとして注目度の高いレースだ。

 戦前の下馬評では、これまで川田将雅騎手とのコンビで4戦4勝の成績を持つプログノーシスが他馬をリード。昨年に悲願のリーディングを獲得した鞍上は、先週の日曜中山でも2戦2勝のパーフェクトの仕事人ぶりだった。ソツのないポジション取りと巧みな手綱捌きは、いよいよ熟練の域に達しているといっても過言ではないほどである。

 それだけに金鯱賞でコンビ5勝目を挙げて、プログノーシスに騎乗して敗れた騎手に格の違いを証明したいところだが、これに立ちはだかるのは競馬界の最強オーナー・金子真人ホールディングスの存在かもしれない。

 金子オーナーといえば、ディープインパクトやクロフネ、キングカメハメハなどの歴史的なスターホースを所有していた相馬眼と強運の持ち主。白毛のアイドルとして絶大な支持を集めるソダシも同オーナーの所有馬だ。

最強オーナーが本気の4頭出し

 例年に比べて小粒なメンバーということもあってか金子軍団の馬はマリアエレーナ、ポタジェ、ハヤヤッコ、そしてルビーカサブランカと4頭出しを敢行。登録馬13頭中4頭を占めるのだから、その本気度は非常に高いと見ていいだろう。

 しかも上記4頭はすべて重賞勝ちの実績を持つ馬なのだ。これに対し、主役と見られるプログノーシスは、能力の高さこそ申し分がないとはいえ、カシオペアS(L)と中日新聞杯(G3)でそれぞれ2着、4着と敗れている。少なくとも実績的には抜けた存在とは言い難いことも事実だ。

 対する金子軍団は、59キロを背負うとはいえ、昨年の大阪杯を制したポタジェを筆頭に中京コースを得意とするマリアエレーナ、プログノーシスが4着に敗れた中日新聞杯でライバルより1.5キロ重い斤量でクビ差5着のハヤヤッコ、金鯱賞と同じ中京芝2000mで行われる昨年の愛知杯(G3)を制したルビーカサブランカも中山牝馬S(G3)と両にらみでスタンバイ。その陣容はプログノーシスに優るとも劣らないだろう。

 ネットの掲示板やSNSなどでは、金子軍団の本気具合に「これじゃ金鯱賞じゃなくてまるで金子賞」「ガチで取りに来ている」「確かにプログノーシス相手ならチャンスもありそう」と警戒するファンもチラホラ。絶好調の川田騎手が騎乗するため、プログノーシスが過大評価となるようなら、危険な人気馬となる可能性もありそうだ。

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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