桜花賞(G1)ライトクオンタムに「凡走」匂わす逆風データ、敵はリバティアイランドより自身? 「最強助っ人」武豊の手腕がカギ
昨年の阪神ジュベナイルF(G1)を圧勝したリバティアイランドが断然人気を集めそうな今年の桜花賞(G1)だが、牡馬相手にシンザン記念(G3)を快勝したライトクオンタムも期待の大きな1頭だ。
シンザン記念は、三冠牝馬に輝いたジェンティルドンナやアーモンドアイを輩出した桜花賞と相性のいいレース。ディープインパクト産駒に武豊騎手が騎乗することもあり、より大きな注目を集めるだろう。
昨秋のアルテミスS(G3)で黒星のついたリバティアイランドに対し、ライトクオンタムは2戦2勝の負け知らず。下馬評ではライバルにリードを許しているものの、2頭の直接対決は今回が初。馬体こそ420キロ台と小柄だが、前走で見せた末脚の切れは2歳女王にも引けを取らない魅力がある。
しかし今回に限っては、この小柄な馬体がライトクオンタムの不安要素となるかもしれない。
「凡走」匂わす逆風データ…
本馬の能力の高さには疑いがないものの、桜花賞の過去10年を紐解くと、馬体重が430キロに満たない馬が結果を残せていない。その成績も(0.1.1.33)と苦戦を強いられている。
敗れた馬達に有力馬が全くいなかったわけではない。
記憶に新しいのが、昨年のナミュールだ。1番人気で10着に終わった同馬の桜花賞出走時の馬体重は426キロ。2013年の桜花賞で3番人気に支持されて7着に敗れたトーセンソレイユも、当日の馬体重は416キロと小さな馬だった。ちなみに馬体重が430㎏未満の勝ち馬となると、2006年に優勝したキストゥヘブンまで遡らなければいけない。
勿論、偶然の結果という可能性はあるのだが、少なくとも過去のデータとしては、一定の説得力がある。デビュー戦は426キロ、2戦目のシンザン記念も428キロだっただけに、できれば430キロを超える馬体重で出走したいところだ。
このような過去の傾向を踏まえれば、苦戦濃厚のライトクオンタムだが、願ってもいない助っ人になりそうなのが鞍上の武豊騎手だ。
武豊騎手が歴代最多5勝を誇る桜花賞男であることは有名だが、過去の桜花賞で騎乗した馬で馬体重が430キロ未満だった馬は5頭。その成績は(1.2.0.2)と悪くない。小柄な牝馬とも好相性のレジェンドなら、ピンチをチャンスに変えてもおかしくないはずだ。