川田将雅「単勝1倍台」で馬券圏外も人気ジョッキーの宿命に同情の声…1番人気シンガリ負けから立て続けの裏切り
15日、阪神競馬場の8Rに行われた4歳以上2勝クラス(ダート2000m)は、2番人気のリチュアルが優勝。道中は2番手をスムーズに追走すると、ゴール前で逃げ粘るパトリオットランをクビ差とらえた。
リチュアルはもともと一昨年7月に美浦の藤沢和雄厩舎からデビュー。未勝利戦を勝ち上がれずに一度は地方に移籍したが、昨夏に栗東・田中克典厩舎に再転入を果たすと、これで5戦2勝となった。
騎乗した吉田隼人騎手はレース後「逃げ馬が早めに動いて残られるかと思ったが、最後はよく差してくれました」と、しぶとく脚を伸ばした相棒を褒め称えている。
その一方で、単勝1.6倍の支持を受けたにもかかわらず、勝利はおろか馬券対象となる3着以内すら外してしまったのが、川田将雅騎手とソリダリティ(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎)のコンビだ。
7頭立ての少頭数で争われた一戦。川田騎手とソリダリティは無難にゲートを出ると前から3、4番手の好ポジションをキープ。絶好と言っても良さそうな手応えで向正面を通過し、勝負どころへと向かった。
ただ3コーナー付近から川田騎手の手が慌ただしくなると、最後の直線を待たずして手綱が追っ付け通しに。前との差を詰めるどころか逆に3着争いでも後れを取ってしまい、馬券圏外の4着でフィニッシュしている。
「前半の行きっぷりは悪くなさそうに見えましたが、3コーナーを過ぎてからは案外でしたね。ただ、負けるにしてもこの少頭数と単勝1倍台のオッズを考えると、せめて3着には持ってきて欲しかったというのが馬券購入者の本音でしょうか」(競馬誌ライター)
なお、川田騎手はひとつ前の騎乗となった6Rのサイレンスタイムでも、単勝1.7倍の断トツ人気に応えることができず、16頭立てでまさかのシンガリ負け。ただ、入線後に川田騎手が下馬をしており、レース後にはJRAの公式HPで異常歩様により平地調教再審査というアナウンスがあった。
それだけに、続くソリダリティでは盛り返しを見せてほしいところだったが、結果的には2レース続けて単勝1倍台を裏切る形となってしまった。
「ソリダリティは圧倒的な評価を受けてはいたものの、今回はあくまでも昇級初戦。1勝クラスを勝ち上がるのに3戦を要しており、また前走もタイム差なしの辛勝であったことを考えると、やや人気しすぎの感もありましたか。
先週の桜花賞(G1)を制したリバティアイランドと同じ川田騎手×中内田厩舎の黄金タッグであったことも、過剰に支持を集めた理由の1つとしてあったかもしれません」(同)
実際にSNSやネットの掲示板などにはレース後、「ソリダリティ1.6倍はさすがに人気しすぎだろ」「負けたけどこれは騎手のせいじゃないと思う」など、川田騎手を擁護するような書き込みも見られた。
馬の実績以上に人気を集めてしまうのは、川田騎手のようなリーディングジョッキーにとってはもはや宿命だろう。今回は残念な結果になったが、ソリダリティもサイレンスタイムも次走以降の巻き返しに期待したい。