日本ダービー(G1)は「隠れ肉食系」松山弘平アルアインに注目!? 皐月賞馬と2冠を狙う若手のホープが”草食系”をやめた2つの「きっかけ」
実は松山騎手にとっては、アルアインの皐月賞が今年初めてのG1騎乗だった。現在も関西リーディングで武豊騎手と1勝差の6位と奮闘しているが、大舞台での実績がなかっただけに、そう簡単にG1で騎乗できる立場ではないようだ。
しかし、皐月賞制覇後は立て続けにG1で騎乗。キタサンブラックがディープインパクトのレコードタイムを更新した天皇賞・春では、ヤマカツライデンでキタサンブラックのハナを叩く積極的な競馬。武豊騎手でさえ「想像以上に飛ばしていた」と目を丸くした大胆な逃げは結局「暴走」は裏目となったが、12番人気の穴馬でレコード決着の引き金となり、存在感は充分に発揮したといえる。
続くNHKマイルCでも、お手馬のボンセルヴィーソで積極的な逃げを展開。今度はしっかりと3着に粘り込んだ。また翌週に控える安田記念(G1)では、ミッキーアイルで結果を残した音無厩舎のアンビシャスに騎乗することも決まっているようだ。
そんな充実の中で迎える日本ダービー。松山騎手にとって今回が通算4度目の参戦となるが、見えている”景色”は、これまでとはまったく異なるはずだ。
「まだ、そこまでの緊張感はない」
唯一3冠の資格を持つ皐月賞馬で挑む頂上決戦。果たして松山騎手はダービー独特の雰囲気に飲まれてしまうのか、それともかつての”草食系”を捨て”肉食系”に目覚めた姿を全国の競馬ファンに見せつけるのか。
見ている側がヒリヒリするような持ち前の「超攻撃的騎乗」を存分に発揮すれば、平成生まれ初のダービージョッキーの座も見えてくるはずだ。