421万馬券も飛び出すエプソムC(G3)激走穴馬の「共通点」とは。今年はあの馬に激走フラグ?
5週連続のG1開催が終了した東京競馬場で、11日行われるのは伝統の中距離重賞・第40回エプソムC(G3)だ。
今年はダービー卿チャレンジT(G3)覇者のインダストリア、そのダービー卿CTで2着などの実績があるジャスティンカフェが人気の中心となっている。
ただ、エプソムCは過去10年で1番人気は1勝止まり、近5年に至っては連対すらない。
特に近3年は、6番人気以下の伏兵が必ず馬券になっている。2020年は単勝136.9倍の最低人気だったトーラスジェミニが3着に入り、三連単421万円の大波乱を演出している。
毎年のように波乱が生まれているエプソムC。その波乱を演出した馬には「とある共通点」が存在していた。
エプソムC(G3)激走穴馬の「共通点」とは
それは「2〜3歳春までに1勝クラス以上で1800〜2000mを勝利した経験」があったことだ。過去3年の6番人気以下で、この条件に該当した馬は1勝、2着2回、3着1回と毎年馬券になっている。
22年に8番人気2着のガロアクリークは、3歳時にスプリングS(G2)を制覇した経験が、21年6番人気2着のサトノフラッグも3歳時に弥生賞ディープインパクト記念(G2)を勝利した経験があるなど、いずれも復活の好走だった。
さらに三連単421万円馬券が飛び出した2020年も、9番人気1着のダイワキャグニーにはプリンシパルS(当時OP)1着の経験が、20年18番人気3着のトーラスジェミニにも2歳時に百日草特別(1勝クラス)で勝利した経験がある。
今年のエプソムCでこの条件をクリアした激走候補馬がいる。ルージュエヴァイユ(牝4、美浦・黒岩陽一厩舎)だ。
同馬はデビューから2連勝で中山・芝1800mのデイジー賞(1勝クラス)を勝利。フローラS(G2)とオークス(G1)を挟んだ後、2勝クラスと3勝クラスを東京競馬場で連勝、オープン入りを果たした。
しかし、その後の愛知杯(G3)では、3番人気ながらスタートの出遅れが響き12着。前走のメイS(OP)も、1番人気に推されたものの直線で他馬と接触する不利を受け10着に敗れるなど、アクシデント続きで悪い流れとなり、低迷してしまっている。
しかし、復活の兆しはある。エプソムCの舞台、東京・芝1800mはルージュエヴァイユが3勝クラスを勝利した相性の良い舞台。脚質的にもマッチしている。
管理する黒岩調教師も『スポーツ報知』の取材に対し「加速し出すといい脚を長く使えるので東京は合いますね」と話すなど、東京の相性の良さに自信を覗かせる。大外の枠で人気落ちは必至だが、実は過去20年の複勝回収率が100%を超えているのは7枠と8枠だけ。穴馬を狙うなら外枠だ。