宝塚記念(G1)イクイノックス調教師がC.ルメールに特別優遇? まことしやかに囁かれるジオグリフ「鞍上未定」の真相
先週はC.ルメール騎手が“庭”とも言える東京競馬場でJRA通算1700勝を達成。日曜は特別3連勝を決める大活躍だった。
メインのユニコーンS(G3)はペリエールに初騎乗だったものの、終わってみれば3馬身差の圧勝劇。今後は秋に備えて休養に入るとのことで、12月のチャンピオンズC(G1)、来年のフェブラリーS(G1)や海外遠征の有力なパートナー候補となりそうだ。
また1700勝のセレモニーでは「今年は改めてリーディングを取りたい」と宣言。先週は6勝の固め打ちでトップの川田将雅騎手とは1勝差の71勝。2017年から5年連続で全国リーディングを獲得し、昨年はやや成績を落としたものの、普通に乗ればやはりリーディングの最有力であることは間違いない。
「インタビューではリップサービス的に『リーディングを取りたい』と言っていましたが、実はそこまでリーディングに固執していませんし、川田騎手に比べて普段から常に余裕があってフラットな感じの精神状態なので、その辺も好循環の要因だと思います。
今年も宝塚記念(G1)の後は1週間のバカンスがあり、秋には凱旋門賞(仏G1)やブリーダーズC(米G1)など海外遠征の予定もあるだけに、頼もしいですね」(某トラックマン)
夏休み前の一大イベントとなる宝塚記念では、断然人気が予想される昨年の年度代表馬イクイノックスに騎乗予定。いい形で上半期を締め括れるか注目だ。
なおイクイノックスと同じ木村哲也厩舎からは、昨年の皐月賞馬ジオグリフも当初の帝王賞(G1)の予定を変えて宝塚記念に出走予定だが、鞍上は未定となっている。こちらについてはルメール騎手を最優先に考えている陣営の思惑も関係があるという。
まことしやかに囁かれるジオグリフ「鞍上未定」の真相
「これは万が一イクイノックスにアクシデントが発生した際、ルメール騎手の騎乗馬を確保する意味合いが強いと見られています。噂によると水面下で既に押さえの騎手は確保しているようですが、発表してしまうとルメール騎手を乗せられなくなるため、直前まで発表を控えているみたいですよ」(同)
一般的には、馬ありきで騎手が選ばれるケースが殆どだが、木村厩舎に関してはあくまでもルメール騎手に乗ってもらうことを優先している様子。それにしても皐月賞馬を用意しているのだから、異例の好待遇といえるだろう。
ちなみに、これと同じような光景が今年の日本ダービー(G1)においても見られた。
当時、スキルヴィングとノッキングポイントの2頭をエントリーしていた木村厩舎だが、前者の鞍上が早くからルメール騎手で想定されていたのに対し、後者の鞍上は未定だった。
最終的にノッキングポイントには北村宏司騎手が騎乗し、レースでは5着に健闘したものの、出馬表が出るまで騎手が先延ばしとなっていたのは、もしかすると今回同様にルメール騎手への配慮だったのかもしれない。
どちらにせよルメール騎手と木村厩舎が絶大な信頼関係を築き上げていることは間違いなさそうだ。断然人気が予想される今年の宝塚記念のイクイノックスとルメール騎手。昨年の有馬記念(G1)に続くグランプリ連覇を成し遂げ、“特別待遇”ともいえる寵愛を受ける陣営の信頼に応えられるだろうか。