宝塚記念(G1)3戦無敗「川田将雅キラー」に一発の期待十分! 阪神コースはすべて馬券圏内を確保…「激走条件」は当日の○○?

ダノンザキッド 撮影:Ruriko.I

 今週末の阪神競馬場では春のグランプリ・宝塚記念(G1)が行われる。暑さを感じる6月下旬という開催時期の関係でメンバーが手薄となることも珍しくないレースだが、今年は総勢8頭のG1馬が出走を予定。G1を3連勝中のイクイノックスも参戦するとあって、上半期の締めくくりに相応しいレースとなりそうだ。

 現役最強馬の出走で「ほぼ1強」という見方もされつつあるが、イクイノックス以外の馬については、これといって抜けた存在がいないことも今年の特徴だろう。

 ただ、過去10年においても3番人気以内の馬が7勝した一方で、3連単の払戻が10万円を超えた年が4回あった。人気の盲点となりそうな穴馬の激走も警戒したい。

 中でも特筆すべき存在は、ダノンザキッド(牡5、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 本馬はデビューから3連勝で2020年のホープフルS(G1)を制した実力の持ち主。当時の勝利騎手インタビューでは、川田騎手の目から光るモノが見られたことでファンの感動を呼んだ。所属騎手時代からお世話になっている師匠の管理馬で念願のG1初勝利を挙げたのだから、感激もひとしおだったに違いない。

川田将雅 撮影:Ruriko.I

 しかし、相思相愛と思われたコンビも22年の関屋記念(G3)で3着に敗れたのを最後に解散。ダノンザキッドはその後6戦連続で他の騎手が手綱を任されている。川田騎手が日本のトップジョッキーへと成長したため、お手馬の競合なども発生したようだが、川田騎手にとって結果的に正解だったと言えるかどうかは微妙かもしれない。

 というのも、川田騎手が別の馬とコンビを組んでダノンザキッドと対戦した際、今のところ「全敗」。馬券圏外に敗れるどころか、かつての相棒がすべて馬券圏内に好走しているからだ。

 ダノンザキッドが2戦目の東京スポーツ杯2歳S(G3・当時)から8戦連続騎乗した川田騎手から、初めて乗り替わったのが22年の毎日王冠(G2)。この時、川田騎手は2番人気レイパパレに騎乗して4着に敗れ、戸崎圭太騎手が騎乗したダノンザキッドは4番人気で3着と好走している。

 また、続くマイルCS(G1)は、川田騎手が4番人気ダノンスコーピオンで11着に敗れたが、北村友一騎手が騎乗したダノンザキッドは、8番人気で2着と穴を開けた。

 これだけでも十分な健闘だが、極めつけは大阪杯(G1)である。川田騎手は3番人気ヴェルトライゼンデに騎乗して9着と精彩を欠いたが、10番人気まで人気を下げたダノンザキッドは3着に食い込み、波乱の立役者となった。

「ダノンザキッドは川田騎手にとっても思い入れのある馬だけに、気になる相手だと思いますよ。人気でも自身の騎乗馬の方が上だったにもかかわらず、ここまでの3戦すべてで先着を許していることは本人も思うところがあるでしょう。

しかも相手は人気以上の好走で馬券圏内に入っていますが、対する川田騎手の騎乗馬は3戦すべてが馬券圏外と明暗が分かれました。今回で4度目の直接対決となるだけに、そろそろ意地を見せたいところですね」(競馬記者)

 リベンジの懸かる川田騎手だが、迎え撃つダノンザキッドもなかなか手強い。実はこの馬、デビューから1着→3着→2着→3着と阪神コースは得意。4戦して3戦がG1なのだからむしろ大歓迎だ。

「激走条件」は当日の○○?

 ひとつ気になるとすれば2頭の人気だろう。この「川田キラー」のサインといえそうな過去の3戦は、すべて川田騎手の騎乗馬が人気上位に支持されていた。となると今回川田騎手が騎乗するブレークアップの人気次第で“法則”が崩れる可能性もある。

『netkeiba.com』が公開している単勝予想オッズによれば、22日現在でブレークアップの6番人気に対し、ダノンザキッドは9番人気の想定。このままレースが行われれば、再現する可能性も高まるが、それは当日のお楽しみ。いずれにしてもダノンザキッドは狙って損はない穴馬といえるのではないか。

黒井零

1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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