ドゥラメンテ、エアグルーヴを近親に持つ良血「5馬身差」の衝撃V! G1馬続出の「超出世レース」で勝ち名乗り
25日、阪神競馬場の5Rに行われた2歳新馬戦は、最後の直線で内から抜け出した4番人気のギャンブルルーム(牡2歳、栗東・大久保龍志厩舎)が、後続に5馬身差をつけて完勝した。
宝塚記念(G1)当日に組まれている阪神・芝1800mの新馬戦といえば、過去に勝ち上がったダノンプレミアムとダノンザキッドが後にG1を制覇。敗れた馬の中からも、昨年はドゥラエレーデとデルマソトガケがG1ホースになるなど、勝ち負けにかかわらず活躍馬が続出していることから近年、関心がうなぎ登りとなっているレースだ。
そんな背景があるからだろう、今年もアメリカンファラオ産駒のダノンスウィッチ、レイデオロ産駒の2億円馬ショウナンハウル、母に重賞ウイナーのアニメイトバイオを持つクイックバイオなど、注目のメンバーが顔を揃えていた。
レースは7頭立て6番人気の伏兵メイプルギャングが1000m通過62秒フラットのスロー逃げを展開。ギャンブルルームと鞍上の松山弘平騎手はスタートこそ出たものの二の脚が付かず、最後方付近を追走し最後の直線に入る。
各馬が馬場の真ん中付近に持ち出す中、ギャンブルルームは1頭ポツンと内ラチ沿いを選択。直線の半ばで抜け出すと、あとは後続を突き放す一方の大楽勝だった。
「未来のスター候補が集まったレースだったので、もっと接戦になるかと思っていたのですが、まさか1頭だけ5馬身も突き抜けてしまうとは……。松山騎手は『中日スポーツ』のコラム内でギャンブルルームについて『使いつつかも』などと綴っていましたが、これはいい意味で期待を裏切られたのではないでしょうか。
また、今回惜しくも敗れてしまった馬たちも、この新馬戦の過去の傾向を見る限り、見限ることはできないでしょう。なにはともあれ、上がり2位を1秒以上上回る33秒7の豪脚で圧勝したギャンブルルームに関しては間違いなく本物だと思います」(競馬誌ライター)
後のG1馬が続出の超出世レースを大楽勝したギャンブルルームについては、その勝ちっぷりについてレース後のネット掲示板やSNSなどにも「度肝を抜かれました」「間違いなく来年のダービー馬候補」「ゴールドシップの皐月賞(G1)みたいなワープだった」など絶賛のコメントが殺到していた。
「キズナ産駒のギャンブルルームは、近親に高松宮記念(G1)を制したオレハマッテルゼや重賞2勝のエガオヲミセテなどがいる良血です。
また母方の3代母がダイナカールということで、一族には他にもドゥラメンテやエアグルーヴ、アドマイヤグルーヴなど日本を代表する活躍馬がズラリと名を連ねます。この日の勝ちっぷりを見る限り、本馬もこの一族に箔をつけるような馬に育ってほしいですね」(同)
松山騎手はレース後、「ラストは切れに切れてくれました。着差以上に強い競馬だったと思います」とギャンブルルームの走りっぷりをベタ褒め。管理する大久保師も「強かったです。追い切りでももう一段ギアを持っていると思ったので、次も楽しみ」と先を見据えていた。
次走は現時点で未定のようだが、来春のクラシックを意識したローテーションが組まれることに間違いなさそう。果たして次はどんな走りを見せてくれるだろうか。