川田将雅×中内田充正厩舎がリバティアイランドに続く連覇! G1馬の「全弟」が活躍馬続々の出世レース完勝
今後の活躍は約束されたようなものか。
29日、新潟5Rの2歳新馬戦(芝1600m)は、単勝1.2倍の圧倒的支持を集めたダノンキラウェア(牡2歳、栗東・中内田充正厩舎)と川田将雅騎手のコンビが、直線で楽々と抜け出してデビューVを飾った。
G1馬の「全弟」が活躍馬続々の出世レース完勝
同馬は昨年のNHKマイルC(G1)を勝ったダノンスコーピオンの全弟という良血。最終追い切りでは古馬と互角の動きを見せていたが、厩舎スタッフは「水準くらいには動けています」と話すなど、まだ余裕を残した仕上がりにも映った。
ただ、兄にG1馬を持つ血統背景に加え、今春の牝馬二冠リバティアイランドなどと同じ川田騎手×中内田厩舎の黄金タッグ。6頭立ての少頭数だったこともあって、単勝1.2倍という圧倒的な支持を集めた。
レースでは最内1番枠から抜群のスタートを切ったが、すぐに控えて好位3番手で折り合いに専念。前半1000m通過が63秒8という超スローペースで流れたが、特に気難しそうな面も見せず、持ったままの手応えで最後の直線を迎える。
軽く気合をつけられながら脚を伸ばすと、残り200m付近で逃げ馬を交わして先頭に立つ。最後までノーステッキだったが、後続に1馬身3/4差をつける楽勝劇だった。
「まだまだ仕上がり途上だったと思いますが、ここでは素質が違ったということでしょう。最後の直線は軽く促す程度でしたが、それでもメンバー最速の上がり3ハロン33秒2をマーク。ダノンスコーピオンの下で血統も確かなだけに、これからが本当に楽しみな器ではないでしょうか」(競馬誌ライター)
なお川田騎手×中内田厩舎のタッグは、ちょうど1年前に開催された新潟開幕週の芝1600m新馬戦もリバティアイランドで優勝している。
そのためSNSやネット掲示板などにはレース後「これは験がいい」「リバティアイランド級の出世を期待」「このまま2歳王者まで突き進んでほしい」といった、偉大な先輩に続けと言わんばかりの飛躍をダノンキラウェアに期待するコメントが寄せられていた。
ちなみに夏の新潟開幕週・芝1600mで新馬戦を勝ち上がった馬は、リバティアイランド以外にも活躍馬が多い。
4年前に勝ち上がったスマイルカナは、後に重賞2勝を挙げており、牝馬クラシック第一弾の桜花賞(G1)でも3着に好走。3年前の勝ち馬リフレイムもリステッドとオープン競走をそれぞれ1勝するなど、2頭共にバリバリのオープン馬まで出世を果たしている。
また一昨年に勝ったオタルエバーも、次戦の新潟2歳S(G3)で3着に好走している。後のG1馬や重賞級の活躍馬が近年連続して出ていることを考えると、ダノンキラウェアも今後かなりの出世が期待できそうだ。
川田騎手もレース後、ダノンキラウェアについて「ポテンシャルの高い馬ですが、まだまだ幼いため、時間をかけて成長してくれば」と話していたことから、将来性が確かであることは間違いない。次戦はさらにもう一段階成長した姿を見せてくれるだろう。