武豊「8年ぶり」に続く“おかわり”に期待!有力クラブとの復縁の陰に“西のボス”あり

武豊騎手 撮影:Ruriko.I

 先週日曜の札幌5R・新馬戦を勝利したガイアメンテ(牡2歳、栗東・須貝尚介厩舎)に熱い視線が注がれている。

 重馬場の芝1800mで行われた一戦は、7頭立ての少頭数ながらハープスターの半弟で新種牡馬レイデオロ産駒のコルレオニスや、重賞4勝馬・ミスパンテールの初仔であるミスマテンロウといった注目馬が参戦。その中で単勝1.4倍という圧倒的支持に応えて快勝した。

 コンビを組んだ武豊騎手も「安心して乗っていられました。今後が楽しみになる素材です」と賛辞の言葉を述べる。週明けに各メディアで更新される“2歳馬振り返り”系の企画でも軒並み高評価が並んでおり、早くもクラシック戦線を意識する声も上がった。

 管理する須貝厩舎にとっては、現2歳世代で4頭目の勝ち上がりとなった。今年の須貝厩舎といえば、もともと評判馬の多い豪華なラインナップが話題になっていたが、8月1週目を終えた現時点での2歳戦の成績は【4-3-1-5/13】で勝率30.8%と、前評判に違わぬ優秀な成績となっている。

 この“2歳王国”を支えているのが3人の騎手。計13回の出走のうち、すでに須貝厩舎の2歳馬と3回タッグを組んでいるのがC.ルメール騎手と川田将雅騎手、そして武豊騎手だ。

有力クラブとの復縁の陰に“西のボス”あり

 武豊騎手はガイアメンテの他に、ソダシの半弟で真っ白な馬体が特徴的な注目馬・カルパも新馬戦、未勝利戦と2回続けて手綱を取った。さらに今週末はG1馬レーヴディソールの孫にあたる牝馬の期待株レアリゼアンレーヴにも騎乗する予定となっている。

 ガイアメンテの勝利により、「武豊騎手」×「サンデーレーシング」の芝1800m条件での新馬勝ちは2015年のポルトフォイユ以来8年ぶりのタッグが話題になったが、実はレアリゼアンレーヴを所有するキャロットファームとも近年はやや疎遠な状態となっている。

 そこでこのコンビの新馬勝ちを調べてみると、2019年のレシステンシアとのコンビが最後。サンデーレーシングほどではないものの、約3年10カ月も新馬戦の勝利から遠ざかっていた。

 それどころか、新馬戦の出走もレシステンシアを最後にしばらく間隔が空き、昨年11月にヴィヴィッシモとともに出走したメイクデビュー阪神が実に3年ぶりというご無沙汰だった。“絶縁”とまではいかずとも、ノーザン系の有力クラブとは縁遠い状態となっていただけに、先週に続く「久々の新馬勝ち」の“おかわり”に期待がかかる。

 武豊騎手と2歳戦の話が出てくると、やはり王手をかけている「JRA平地G1完全制覇」に自然と目が向く。

 2021年にドウデュースとのコンビで朝日杯フューチュリティS(G1)を制したことにより、現行のJRAの平地G1で勝利がないのは暮れのホープフルS(G1)だけ。まだまだ気は早いが、2歳王国のバックアップも力に大偉業達成に期待が膨らんでくる。

 先週はエルムS(G3)を制し、8月の時点で今年の重賞勝ち鞍は早くも7つ。勢いに乗るレジェンドのお手馬に牝馬の大物候補も加わるか。今週も武豊騎手と須貝尚介厩舎のタッグに引き続き注目だ。

GJ 編集部

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