キャットファイトが稍重で「5馬身差」レコードの衝撃走! これほど強い馬を負かした相手の評価が再上昇
9日、中山競馬場で行われたアスター賞(1勝クラス)は、4番人気キャットファイト(牝2、美浦・上原博之厩舎)が、2着バスターコールに5馬身差をつけて圧勝。それも勝ちタイムの芝1600mを1分33秒1のレコードで走破するオマケつきだった。
8頭立てのレースを逃げたのは1番人気のフェンダー。3番手の好位を追走したキャットファイトは、最終コーナーで2番手まで進出。直線半ばでフェンダーを交わして先頭に立つと後続との差を広げてゴールした。
初戦こそ黒星を喫したが、これで2連勝。3戦続けて手綱を取った大野拓弥騎手は「能力があることを証明できた」と自信を深めた様子。前日の雨で稍重のコンディションだったにもかかわらず、レコードを更新したことに価値がある。
キャットファイトが圧倒的な強さを見せた一方で、これほどの馬が負けた相手がいたことも思い出しておきたい。
これほど強い馬を負かした相手の評価が再上昇
それが今年の6月4日に東京競馬場で行われた2歳新馬戦でキャットファイトを子供扱いしたボンドガール(牝2、美浦・手塚貴久厩舎)だ。このレースでボンドガールは2番人気だった訳だが、その評価を押し上げたのは、負かした相手が次走以降で見せた“その後”に理由がある。
同レースを1番人気で2着に敗れたチェルヴィニアが、次走の未勝利戦を6馬身差で圧勝。3着のコラソンビートもすでにダリア賞(OP)を勝ち、さらに4着だったマスクオールウィンもダリア賞で3着。5着のアンジュグルーヴもダートの未勝利戦を勝ち上がっている。
これだけでも新馬戦のメンバーレベルの高さが証明された訳だが、6着のキャットファイトがアスター賞で5馬身差のレコード勝ち。これにはSNS上でも一部のファンから「ボンドガールって相当な大物かもしれない」という声も出ていた。
気になるボンドガールの次走は10月7日のサウジアラビアロイヤルC(G3)が濃厚。負かした馬たちの活躍で相対的に評価の上がった本馬だが、次走でどのような走りを見せてくれるだろうか。