川田将雅「成長が楽しみです」凱旋門賞馬の近親が圧倒的スピードで新馬戦圧勝! ダノン軍団「合計7億3700万円」コンビが見据える2歳G1・W制覇

川田将雅騎手 撮影:Ruriko.I

 先月30日、阪神4Rに行われた芝1400mの2歳新馬戦は、1番人気に推されたダノンマッキンリー(牡2歳、栗東・藤原英昭厩舎)と川田将雅騎手のコンビが早め先頭から堂々と押し切って優勝した。

 フルゲート18頭のレース。スタートを決めたダノンマッキンリーは川田騎手が手綱を促して前から2番手の位置。前半600m通過は34秒3とまずまず流れたが、引っ張りきれない手応えで4コーナーを回り、直線入り口で早くも先頭に躍り出る。

 そのまま後続とのリードを広げ、残り200mでは完全に抜け出した状態となる。最後は追い込んできた永島まなみ騎手とポエットリーに1馬身1/4差をつけて悠々とゴールした。

「勝ちタイムの1分21秒2は阪神・芝1400mの2歳新馬戦、過去10年間で最速タイの時計となります。ダノンマッキンリーはこれを直線ノーステッキでマークしたのですから、相当の器とみて間違いないでしょう。

レース後の藤原調教師が『こういう気性だから1400mで勝たせたが、将来的にはマイルも走らせたい』と話した通り、今後はメンタル面の成長がカギとなってきそうです。上手く折り合いがつくようになりさえすれば、この路線を相当盛り上げてくれる1頭となるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

 デビュー戦からいきなり圧倒的なスピードを見せつけたダノンマッキンリーには、SNSやネットの掲示板などにもレース後「ついに短距離路線に超新星が現れたな」「川田とダノンの黄金タッグだけにこれからも期待」「朝日杯フューチュリティS(G1)でも勝てるのでは」といった多くの称賛の声が寄せられている。

 なおダノンマッキンリーは父がモーリス。母のホームカミングクイーンは現役時代、英国1000ギニー(G1)を9馬身差で圧勝した名牝だ。近親には凱旋門賞(G1)を含め海外G1・6勝を挙げたディラントーマスなどがいる良血である。

 昨年のセレクトセール1歳セッションに上場され、ダノックスが税込み2億4200万円という高値で購入。ちなみに同代表の野田順弘氏はこれまでモーリス産駒を走らせたことがなかったため、本馬と後にダノンエアズロックと名付けられるモシーンの2021(牡)をどうしても落札したかったとのことだ。

「合計7億3700万円」コンビが見据える2歳G1・W制覇

 無事に競り落とされることとなったもう1頭のモーリス産駒ダノンエアズロックも、マッキンリーに先駆けて6月の初陣で勝利を収めている。購入したモーリス産駒2頭がともにデビュー戦で白星を飾ったのだから、その相馬眼たるや恐るべしではないだろうか。

「ダノンエアズロックは美浦の堀宣行厩舎に所属。6月の東京・芝1800mの2歳新馬戦を歴代最速タイムとなる1分48秒1で勝ち上がった大器です。初戦の後は放牧に出されていましたが、すでに帰厩しており、先月28日にはダービー馬のタスティエーラと併せ馬を消化。そう遠くないうちに復帰戦が見られると思います。

ちなみにオーナーのダノックスがマッキンリーとエアズロックの2頭にかけた金額は税込みで7億3700万円にものぼりますが、両馬の初戦の走りを見る限り、その金額に見合った大器だと思います」(同)

 ダノンマッキンリーに騎乗した川田騎手はレース後、「体も精神面もまだまだ幼いので、これからの成長が楽しみです」と将来性が十分であるコメントを残している。

 年末の朝日杯FSにダノンマッキンリー、ホープフルS(G1)にはダノンエアズロック。合計7億3700万円を誇る超良血2頭が2歳G1をW制覇……なんてこともあるかもしれない。

GJ 編集部

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