福永祐一に続きベテラン騎手2人に「調教師転身」の噂…注目集めたM.ミシェルは不合格も課題多く

撮影:Ruriko.I

 先日発表された来年度のJRAの騎手免許試験(新規)の第一次試験で不合格だったM.ミシェル騎手。『日刊スポーツ』が報じたコメントは、「今回の結果は大変残念ではありますが、私の勉強が足りなかったと思っております」「今は来年のことに関しては何も考えられません」と応援してくれたファンや関係者に感謝の気持ちと落胆が伝わる内容だった。

 昨年に続いて不合格となり、本人のモチベーションを考えると来年もまた受験するかどうかはわからない。

 ただ、やはりミシェル騎手に立ちはだかったのは“言葉の壁”だった様子。関係者から聞いた話ではあるが、どうやら課題が山積みということらしい。

「日本語の勉強を毎日していたという話でしたが、自分の名前を言える程度で会話はできる感じではなかったそうです。短期免許で来日する外国人騎手はレースの騎乗がメインですが、通年免許の場合は日本語での会話が難しいと関係者らとのコミュニケーションに支障が出ます。

ミシェル騎手は現在アメリカで騎乗していますが、試験の週だけ試験のために来日するくらいでは、日本語の上達を望みにくいと思います。この課題を克服するには、腰を据えて日本に移住するなりしないと今後も厳しいかもしれませんね」(競馬記者)

ベテラン騎手2人に「調教師転身」の噂…

 その一方、昨年は福永祐一元騎手(現調教師)の受験で話題となった調教師の一次試験には、東西のベテラン騎手2人が合格したという話だ。

 どちらもG1勝ち実績を持っている騎手であり、ひとりは甘いマスクと愛されるキャラクターでも人気、もうひとりは世界的名手から「武豊の次に上手い」と評された手腕の持ち主といわれている。彼らは騎乗数の制限やトレセンの公正室などで教えを乞うなど、日頃の努力が実を結んだ合格だろう。

 また、騎手免許一次試験に合格した騎手が1人いるようだが、こちらは地方騎手ではないらしい。地方騎手が数名受験していたことは事実だが、残念ながら全員不合格だったとのこと。今回一次試験を合格したのは現場の調教助手ということだが、まだ二次試験が残っているため、詳細については書けないものの、無事に受かれば障害専門の騎手になるようなので、小牧加矢太騎手のようなパターンになるのではないか。

 騎手、調教師ともに合格を勝ち取るのは難しいが、彼らが晴れてこの難関を突破してくれることを祈る。2年続けて残念な結果に終わってしまったが、ミシェル騎手の再チャレンジにも期待したい。

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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