【ジャパンC】父のためにも負けられないイクイノックス!ライバル候補の評価が空前絶後の爆上がり…将来的に「二強時代」到来の予感も

 今年、初年度産駒がデビューしたスワーヴリチャードだが、種牡馬としてまだまだ未知数ながら、2歳世代の種牡馬リーディングでエピファネイアやキズナに匹敵する快進撃が続いている。

 ここまでの結果を考えると、種付け料にしても非常にお買い得な200万円からスタートした訳だが、産駒の活躍によって評価はうなぎ上り。次代を担う期待の種牡馬候補としての注目度が高まりつつある。

 先日発表された社台スタリオンステーションで繋養されている種牡馬の2024年度種付け料によると、トップはキタサンブラックの2000万円。これに続く2位タイにエピファネイア、コントレイル、スワーヴリチャードが1500万円、その次にキズナとロードカナロアが1200万円という設定だった。

 ちなみに前年度との比較をしたものが以下である。

■成績上位種牡馬の昨年との比較

キタサンブラック 1000万円→2000万円
エピファネイア 1800万円→1500万円
コントレイル 1200万円→1500万円
スワーヴリチャード 200万円→1500万円
キズナ 1200万円→1200万円
ロードカナロア 1200万円→1200万円

 キタサンブラックの倍増については、イクイノックスが活躍した影響が大きい。他にもソールオリエンスやガイアフォース、スキルヴィングなどのクラシックを沸かせた重賞勝ち馬も出ている。

 その他については現状維持や300万円の上下があったものの、特筆すべきはスワーヴリチャードの急騰だ。近年の推移にしても2020年~2023年まで200万円だった本馬の種付け料が、一気に7.5倍の1500万円。まさに空前絶後の爆上がりといったところだ。各社が報じた記事にも「まるでプロ野球選手のよう」といった表現もあったように、ルーキーがいきなり三冠王を取ったかのような上昇ぶりには驚かされた。

 ただ、これほどまでにスワーヴリチャードの評価が上がった背景には、それなりの理由もある。当初は同世代のダービー馬レイデオロが、産駒の活躍が目立たなかったことで700万円から500万円に値下げされたことでも分かる通り、種付け料の設定は産駒の成績に左右されている。

 そう考えれば、初年度の産駒がトップクラスの活躍をしているスワーヴリチャードについては、さらなる伸びしろも考慮されてのものだろう。

将来的に「二強時代」到来の予感も

「既に重賞を勝ったコラソンビートを筆頭にヴェロキラプトルやアーバンシックもクラシック候補として名前の挙がる馬でした。産駒がデビュー前の種牡馬だけに、繁殖牝馬の質も特別力を入れられていたということもなかったでしょうし、これからさらに成績を上げてきそうな雰囲気があります。

というのも初年度の種付け料が200万円だったように、スワーヴリチャードは鳴り物入りで成功を約束されたコントレイルほどのインパクトはなかったはずです。むしろ走るのが分かったこれから繁殖牝馬の質も急上昇する可能性が高く、真価が問われるのはもう少し先になるでしょう」(競馬記者)

 確かに配合を考える側としても、成功するかどうか分からなかった馬よりも、既に結果を出している馬に力が入るのは当然。つまり、現段階でこれだけ成功したのであれば、ある意味で将来の活躍に太鼓判が押されたともいえる。

イクイノックス

 これに対し、現在トップのキタサンブラックは、2歳世代がもうひとつ波に乗り切れていないが、イクイノックスが後継種牡馬として抜けた存在でもある。そしてもしイクイノックスがジャパンC(G1)を制するようなら、歴代1位の賞金王となり、種牡馬としても世界最強馬に箔がつく。早ければ今年一杯で引退。来年も現役続行したとしても、その評価は揺るがないだろう。

 キタサンブラック自身もまだまだ現役種牡馬として期待されているとはいえ、イクイノックスが種牡馬となれば、息子に種付けが殺到することは想像に難くない。このままスワーヴリチャードの快進撃が続くようなら、数年後にはイクイノックスVSスワーヴリチャードの二強時代が訪れる可能性もありそうだ。

GJ 編集部

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