武豊復帰レース「当日」の中山競馬場は大盛り上がり!? 土曜日でもG1級のファン殺到が予想される「もう一つ」の理由とは
当日の中山競馬場は大盛り上がりとなりそうだ。
騎乗馬から鞍を外す際に右太ももを蹴られ、筋挫傷で休業中だった武豊騎手が、16日から戦列復帰することが分かった。天皇賞・秋(G1)が開催された10月29日以来、2ヶ月弱ぶりのカムバックとなる。
13日の調教では、まず始めに朝日杯フューチュリティS(G1)でコンビを組む予定のエコロヴァルツに跨って感触を確かめる。その後、来週の有馬記念(G1)で手綱を取るドウデュースの1週前追い切りにも騎乗し汗を流した。
「右トモがまだ本調子じゃないな……オレの(笑)」と調教後はジョークを混じえながら取材に答えたレジェンド。休養中はドウデュースの存在が何よりも心の支えとなっていたようで、来週に迫るグランプリに向けて「人馬ともに復活したいですね」と意気込みを語った。
なお有馬記念が終了した後にも、JRA・G1のコンプリートがかかるホープフルS(G1)ではセンチュリボンドとのタッグで臨む予定。地方・大井競馬場で開催される東京大賞典(G1)はノットゥルノの騎乗予定が発表されるなど、年末に至るまで期待できそうな騎乗馬が目白押しだ。
ちなみに16日は、中山競馬場のメイン・ターコイズS(G3)に出走するソーダズリングの1鞍のみのようだが、当日の競馬場にはレジェンドの復帰を待ち望んでいたファンが多く駆けつけることだろう。パドック登場からレースまで大いに盛り上がりを見せることは間違いない。
武豊騎手の復帰レース当日にファンが殺到しそうな「もう一つ」の理由
また、この日の中山開催で注目なのはレジェンドの復帰だけではない。先日現役引退を発表した世界最強馬イクイノックスの引退式も行われる予定だ。
今秋も天皇賞・秋とジャパンC(G1)を圧倒的な強さで連勝。有馬記念への参戦も期待されていた同馬だが、引退して種牡馬入りすることが発表された。種付け料は新種牡馬として無敗の三冠馬ディープインパクトやコントレイルを上回り、歴代最高価格となる2000万円からのスタートとなることも判明している。
JRAはそんなイクイノックスの引退式を、16日の中山最終レース終了後、16時45分頃から芝コースで行うと発表。当日は主戦のC.ルメール騎手や木村哲也調教師など、同馬の関係者も出席する予定だ。
「武豊騎手の復帰とイクイノックスの引退式が重なるだけに、16日の中山競馬場には土曜にもかかわらず、G1レース並みに大勢のファンが駆けつけることが予想されますね。レジェンドとイクイノックスを競馬場で同時に見られる機会はこれが最後となるかもしれないだけに、私も都合が合えば競馬場に向かおうと思っています。
ちなみにイクイノックスの引退式はJRAの公式YouTubeチャンネル、グリーンチャンネル、BS11でも中継される予定となっています。ぜひその雄姿を目にしっかりと焼き付けたいですね」(競馬誌ライター)
ちなみに武豊騎手とイクイノックスといえば、前者はドウデュース、後者はルメール騎手とコンビを組み、天皇賞・秋とジャパンCで激突することが、今秋のG1シリーズで最大の注目だったといっても過言ではなかった。
武豊騎手の負傷で惜しくも実現は叶わなかったが、そんなレジェンドの復帰とイクイノックスの引退式がまさか同日になろうとは、一体誰が想像できただろうか。濃厚な中身となりそうな16日の中山競馬を楽しみに待ちたい。