無敗馬はジャンタルマンタル、ダノンマッキンリー、エコロヴァルツだけじゃない!朝日杯FS「紅一点」の素質馬に注目
17日に阪神競馬場で行われる朝日杯フューチュリティS(G1)。15日現在、『netkeiba.com』が公開している予想オッズではジャンタルマンタル、ダノンマッキンリー、エコロヴァルツら無敗馬が上位人気に名を連ねている。
そんな中でキャリア1戦ではあるものの、同じく無敗で出走するのがタガノエルピーダ(牝2歳、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。
朝日杯FS「紅一点」の素質馬に注目
1週前の阪神ジュベナイルF(G1)は抽選を突破できず除外。しかし斉藤師は「今の段階でG1へ挑戦することに意義がある」と、条件戦で着実に賞金を加算するよりも牡馬相手の朝日杯FSを選択した。
タガノエルピーダはキャリア1戦とはいえ、10月京都の新馬戦でメンバー最速の上がり33秒5を披露して危なげなく快勝と内容は悪くない。
負かした相手も強かった。2着馬クランフォードはその後の未勝利戦を難なく勝利。クランフォードの父ブリックスアンドモルタルは初年度からゴンバデカーブースやイーグルノワールなど重賞馬を送り出しており、クランフォードも有望株の1頭だ。
今年は「ダービーは乗り替わりでは勝てない」「帝王賞(G1)は連覇できない」「宝塚記念(G1)で1番人気の関東馬は勝てない」など、多くのジンクスが破られた年として競馬ファンの間で話題になった。新馬勝ちから2戦目で朝日杯FSを連勝した2015年リオンディーズの例もある。
同レースの牝馬による勝利はG1格上げ前の80年テンモンが最後。近年牝馬が好走した例は18年のグランアレグリアによる3着があった。「名牝グランアレグリアですら3着なのか……」と感じるかもしれないが、同馬を管理していた藤沢和雄調教師は当時「カイ食いが悪い割に体重は増えていた」とコンディションに不安があったとも振り返っていた。
その点、タガノエルピーダは心配なさそうだ。斉藤師は「(阪神JFから)レースが1週延びた分でさらに調整が進んで、よりいい状態に仕上がってくると考えています」と好調をアピール。「阪神に替わるが、坂路でも力強く動けているので直線の坂は大丈夫」とコース適性についても自信があるようだ。
新馬戦に続き鞍上は団野大成騎手。今年12番人気ファストフォースで高松宮記念(G1)を制した期待の若手は、新馬戦後に「能力がある事はわかっていました」「今後が楽しみです」と好感触を掴んでいる。
グランアレグリアですら突き当たった壁を、タガノエルピーダが突破できるか注目だ。