東京大賞典(G1)無敗の三冠馬ミックファイアを危険視!? ダート女王・桃井はるこが見据える2023年最後の大レースを勝利する1頭とは?『モモーイの超!大穴でグッジョブ!』第9回
うぅ、毎日冷えますね。私は今、この原稿のテキストを屋根裏部屋で、キーボードを打ち込んでいます。「屋根裏のラジャー」ならぬ「屋根裏のモモーイ」ですよ。このコラムも今年ラストとなりました。2023年4月に桜花賞(G1)の頃から連載開始、毎回読んでくださってありがとうございます。さて、年末の大一番といえば有馬記念(G1)……ではなく国際G1レース、東京大賞典を今回は展望していきたいと思います。
その景気づけに、12月、ターコイズS(G3)が行われる中山競馬場に行ってきましたよ。私が最後に訪れたのは2019年の有馬記念以来。久々に歩くJR船橋法典駅から続く専用地下通路「ナッキーモール」は改装され、有馬記念の歴代優勝馬のパネルが以前より壁いっぱい、かっこいいデザインで展示されていました。クリスマスイブのグランプリを翌週に控え、場内はアイドルホース(名馬を模したかわいらしいぬいぐるみ)をあしらった巨大ツリーや、ターフィーショップも冬らしい装飾で大変かわいらしかったです。
この日、予想のほうもメインレースの3連単が的中、ハッピーな気持ちに。日が暮れた後にはイクイノックスの引退式にも参加してきました。スマートフォンに彼の姿をおさめながら涙を浮かべている人もちらほら。芝コースを引かれて歩くピカピカの馬体を目に焼き付け、果たしてその翌週の有馬記念ではどの馬が栄光を手にするのかと想いを巡らせていました。翌週、有馬記念ではドウデュースと武豊騎手が優勝! 凱旋門賞(G1)への挑戦も発表されるなど、夢膨らむ結果となりましたね。私の予想は……3連単で勝負し3着のタイトルホルダーを軽視してしまい撃沈。でも、2023年を笑顔で締めくくりたいっ。
さあ、本題に移りましょう! 12月29日、TCK大井競馬場で行われる東京大賞典です。有馬記念とは違い、砂の上で行われる同レース。競馬観戦の時、体重約500キロもある競走馬が小柄な名手を乗せ、最終コーナーから直線に入ってこちらにぐんぐん向かってくるのを見つけた時のワクワク感はほかの何にも代えがたいものがありますよね。そしてダート競馬だと、その姿が馬達の脚が上げる砂煙と相まってめちゃくちゃかっこいいのです。
今年は9頭立て、2013年にホッコータルマエが勝利して以来の少頭数でのレースとなります。去年の同レースの覇者、ウシュバテソーロが圧倒的1番人気になると思われます。ですが、一強!? とんでもない。この9頭はそれぞれ魅力があって、精鋭が揃った難解なレースだなと思います。
もう勘のいい読者のあなたはお分かりですね。私もウシュバテソーロは勿論、強いと思います。でも……今回は鉄板ではないとも思っています。一つめの不安点は、前走がアメリカのサンタアニタ競馬場で行われたブリーダーズCクラシック(米G1)5着で、海外競馬帰り初戦ということです。有馬記念でも、凱旋門賞(G1)で4着後だったスルーセブンシーズ、またウインマリリン(ブリーダーズCフィリー&メアターフ、4着)は馬券外に沈みました。想像の域を出ませんが、海外に挑戦するときにはめいっぱい仕上げ、空路も香港やフランスやドバイに比してアメリカへは例が多くなく、状態面が心配。見えない疲れがあるのではないかと思っています。
二つめは、鞍上が去年の横山和生騎手から川田将雅騎手に乗り替わりになっていることです。乗り替わってから2000mのドバイワールドC(G1)、日本テレビ盃(G2)と連勝したので問題ないとみる向きもありますが、注意したいところですね。
三つめは、大井競馬場は2023年の秋から砂の入れ替えを行っており、同じ季節でも馬場は去年とは変わっているということです。TCKのサイトによれば「オーストラリアアルバニー産の珪砂で白く見えるのが特徴です。硬度が高くシルト化しにくいため、排水性を確保できることで馬場状態の悪化を防ぐことや騎乗者の視認性確保が期待されます」とのこと。傾向は変わりそうですよね。
では、私の本命を告白しますよ。今回の◎はウィルソンテソーロとします。私の大好きなキタサンブラック産駒の同馬は、前走のチャンピオンズC(G1)では12番人気で2着に入り、3連単190万馬券を演出しました。後方からレモンポップに迫る鋭い末脚は、出遅れというピンチから腹をくくって騎乗した原優介騎手のファインプレーでもありました。チャンピオンズCでの原騎手のダイナミックな追い方に応えるようにグングン伸びる姿……手が合っているのでは!? このコンビ、推さずにはいられません。大井2000mのJBCクラシック(G1)では菅原明良騎手を背に5着と敗れてはいますが、今回も前走で全頭の中で唯一上がり36秒台を使った切れ味を活かし、追い込みに徹すれば頭まであると思っています。
2番手〇はキングズソードです。兄のキングズガードの活躍も印象深いですね。「大賞典では極端な枠は割引」と言われている中、今回は1枠1番を引きましたが、少頭数でのレースなので枠入りで待たされる時間も少ないでしょう。まぁぶっちゃけ私は、最初のコーナーへの距離があり直線の長い大井では枠順はあまり関係ないと思っています。さらにこのレースを予想するときにポイントになるのが、持ち回り開催で毎回コースが違うJBCでの走りをどう参考にするかだと思っているのですが、今年のJBCクラシックは大井開催でした。距離も同じコースで前方につけ1頭だけ伸び、とにかく強い競馬で勝利した姿は軽視できません。鞍上がマジックマン・モレイラでなくても、岩田望来マジックに期待しましょう!
▲はノットゥルノ。前走のチャンピオンズCでは出遅れで逃げられなかった上に直線でブレーキをかけるなど度外視できる内容だったと思います。今回は有馬記念の勝利が記憶に新しい武豊騎手に鞍上が戻ってきました。金子真人ホールディングスの勝負服の武豊さんを年末に見られるのはうれしいですね。YouTubeで見た同馬の姿はカイ食いも良くとても元気そう。去年はカジノフォンテン、ショウナンナデシコなど前に行く馬がいる中連対した同馬、逃げて粘っても驚けません。
次に気になるのは△ドゥラエレーデ。2022年には中山競馬場で行われたホープフルS(G1)を14人気で勝利し、240万馬券の立役者となりました。その馬が今年は東京大賞典に挑戦です。未勝利戦はダートでの勝利だった同馬、前走のチャンピオンズCでは3着。この馬が大賞典を勝ったら「二刀流」として歴史に残りますね! 今年のサイン馬券か!?
無敗の三冠馬ミックファイアは圧倒的な強さですが、東京大賞典での3歳馬の成績が思わしくないことが気になります。古馬になってからますますパワーアップしたところで本領発揮するのではないでしょうか。地方競馬ファンでもある私、今年は応援馬券で応援したいと思います。地方競馬の馬券って、馬名だけでなく騎手の名前も印刷されるところが記念になっていいですよね。
東京大賞典は実は私は、内馬場から観戦するのが好きだったりします。年末、真冬の西陽に包まれてスタートし、レースが終わって余韻に浸っているといつの間にかとっぷりと夜になり、まるで豪華客船のような、都会のビル群のようなスタンドが夜の闇に浮かび上がる姿が幻想的です。果たして今年はどんなドラマが生まれるのか!? 地上波テレビでの生放送もあるみたいですし、その瞬間をみんなで見届けましょう!
告知
●ライトゲージオンラインショップにて、ワンマンライブ『モモーイタイムトラベル-Music Journey-』オリジナルTシャツを始め、過去のライブDVDやオフィシャルグッズを販売中。( http://rg-music.shop-pro.jp/ )
●パーソナリティを務める『THE WORKS』がFM NACK5(79.5MHz)にて毎週日曜日24時から放送中。( https://www.nack5.co.jp/program/theworks/ )
●文化放送「超!A&G+」にて メインパーソナリティーを務める 『サバイバルクイズシティ ラジオ編』が毎週火曜日19:30~放送中! 放送終了後にはYouYubeでのおまけ生配信も。
1/2(火)はお正月特別編を放送!
( https://www.joqr.co.jp/qr/program/sqc/ )
●月に1回、歌とおしゃべりで送る公開生番組『モモーイ党せーけん放送』WALLOPにてレギュラー放送中。
( https://www.wallop.tv/?cpt_discography=momoi )
その他最新情報
桃井はるこ公式ホームページ http://rg-music.com/momoi/
桃井はるこX https://twitter.com/momoiktkr
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