多くの競馬ファンの頭をよぎる「馬券換算」…キャプテン渡辺が「夢の国」で体験した出来事とは【徒然なる神のくず競馬トーク】

 皆さんはギャンブルをやっている人間とやっていない人間の、一番の差が何かわかるでしょうか?いろいろありますが、「これが一番違う」というものを挙げるとすれば、それは金銭感覚でしょう。

 我々はとにかく節約をしません。私レベルでギャンブルをやっている人間なら、わかってもらえると思います。そりゃあ、そうなんです。例えば一日の食費を500円浮かせたい、と。何だったら1000円でもいい。1000円浮かせたら相当なものですよね?普通は。

 しかし、我々からすると、その日または次の日に平気で2万、3万、何なら5万円を馬券やパチンコに突っ込むのに、500円や1000円の節約が一体何になるのだ?と。そう思ってしまうのです。

 これは何度か言っている事ですが、私達が節約をする時があるとすれば、それは単純に本当にお金が無い時だけである。具体的には「給料日まで残り5000円で過ごさなければいけない」みたいな時だけです。しかし、それは節約とは言いませんよね?(笑)。だって、ただ本当にお金がないだけなんだから。

 節約とは「買おうと思えば買えるけど買わずに我慢する」とか、「もっと安い物を探して買う」みたいな事を言うわけで、ただ買うお金が無い人が、カップラーメンだけで過ごさざるを得ないのとは違うわけです。そういう意味では、私は生まれてこの方本当に節約をした事がないのかもしれない。

「夢の国」で体験した出来事

 何故こんな話をしているかというと、こないだ「夢の国」に行って来まして、とある乗り物の待ち時間が70分だったんですね。とても寒い日だったし、もう結構歩き疲れていたし、70分も並ぶのは嫌だったんです。しかし、その乗り物にはスタンバイパスというものがありまして、それを買えば待ち時間ゼロで乗れるのです。

 私は悩みました。そのスタンバイパスは1人2000円かかる。2人で4000円だ。70分待てばタダで乗れるものに、並ぶのがしんどいというだけで4000円を使うか否か?この4000円の価値は、非常に判断が難しいところである。私は決して大金持ちではない。

 その時頭に浮かんだのが、「4000円なんて競馬なら何の迷いもなく使うお金だよな……」だった。正直なところ、競馬で使うとなったら私の場合は4000円どころではないわけである。そう思ったが最後、即スタンバイパスを購入。待ち時間ゼロ。実に快適に人気の乗り物に乗れました。

 ここで言及したいのは、スタンバイパスの価値ではありません。この思想の恐ろしさです(笑)。お金を使う時の基準が全て「馬券だったら」と馬券換算になる事は恐ろしい。相当な収入が無い限り、永遠にお金が貯まらない人間の発想である。

キャプテン渡辺

お笑い芸人。1975年10月20日生まれ、静岡県静岡市出身。A型。放送芸術学院卒業。2005年にお笑いトリオ・キラッキラーズを結成。現在はピン芸人として活躍中。土曜の競馬中継「ウイニング競馬」(テレビ東京)レギュラー。競馬予想術の粋を集めた自著「神の馬券術」(KADOKAWA)が好評発売中

【YouTube】くず競馬チャンネル

Twitter:@captain1975

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