「レベル低下」嘆かれるフェブラリーSに芝から続々と参戦名乗り…芝マイルチャンプの「ダート挑戦」は復活の起爆剤となるか
先日、連覇の懸かるドバイワールドC(G1)に直行すると見られていたウシュバテソーロが、当初の予定を変更してサウジC(G1)へ参戦することが分かった。
これにより、ウシュバテソーロvsレモンポップという日本ダート馬頂上決戦が中東の地で繰り広げられることが決定。そのほかにも、デルマソトガケ、クラウンプライド、メイショウハリオなどが日本から参戦予定で、海外の強豪との激戦も予想される。
その一方で、来月18日に行われるフェブラリーS(G1)に出走するメンバーのレベル低下も危惧されている。
サウジCの1000万ドルという超高額賞金は関係者からも魅力的に映っているようで、早い時期からこちらに矛先を向ける有力馬もいた。こういった状況に対し、「開催時期を変えるべき」や「賞金を大幅に引き上げるべき」という意見も出始めている。
芝マイルチャンプの「ダート挑戦」は復活の起爆剤となるか
そんな中、23日に昨年のNHKマイルC(G1)を制したシャンパンカラー(牡4歳、美浦・田中剛厩舎)がフェブラリーSに参戦することが分かった。
同馬は昨年の安田記念(G1)14着の後に復帰戦として予定していた富士S(G2)を直前で無念の回避となってしまったが、初のダート戦にチャレンジする見込みだ。
管理する田中剛調教師は「いいタイミングでダートを使えるチャンスなので、今後の選択肢を広げる意味でも行ってみようと」とコメント。3月末に行われるドバイワールドカップデーには第1希望をダート1600mのゴドルフィンマイル(G2)としていることからも、陣営はダートで活躍の場を模索している。
また、昨年の新潟大賞典(G3)を制するなど、芝で重賞3勝を挙げるカラテ(牡8歳、栗東・辻野泰之厩舎)も、選択肢の1つにフェブラリーSが挙がっているようだ。
同馬を所有する小田切光氏は、23日のアメリカジョッキークラブC(G2)のレース後、自身のXで「東京、新潟のように2つのコーナーが好きみたい」と投稿しており、ファンからの「フェブラリーSはどうですか?」という質問に対し「(フェブラリーSも)視野に入れています」と返信していた。
6年前の2歳未勝利戦では2度ダートを走って13着、8着と惨敗してしまった経験はあるが、晩成型の同馬にとっては参考外として良いだろう。重賞3勝を挙げた得意の2つのコーナーのコースという制約の中で、活躍の舞台を探っている。
その他にも、2年前のNHKマイルCを制したダノンスコーピオン(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)もフェブラリーSを予定しているという噂もある。
近年は芝からダート、またはダートから芝へと路線変更した馬の活躍も目立っているだけに、復活を期す各馬にとって「起爆剤」となることを祈りたい。