「ドウデュース級」と期待された超大物が轟沈…東京で連日メインジャックのR.キングと明暗、「クラシック常連」オーナーを襲った痛過ぎるアクシデント

 3日に行われた土曜東京のメイン、ジャパンカップ2023年ロンジンワールドベストレース受賞記念(3勝クラス)を制したのは、R.キング騎手が騎乗した3番人気のシュトルーヴェ。同騎手は日曜東京の東京新聞杯(G3)も7番人気のサクラトゥジュールを見事な手綱捌きで勝利に導き、土日の東京でメインレースのジャックにも成功した。

「キング×堀宣行」のコンビというだけでノーマークにできないほどの絶好調だ。

 1月6日から短期免許で騎乗しているキング騎手だが、チャックネイトとのコンビで優勝したアメリカジョッキークラブC(G2)に続き、東京新聞杯で重賞2勝目。待望の重賞初勝利から、わずか2週間後に2勝目を手にするハイペースである。

 短期免許の期間は3月5日までのため、堀厩舎の期待馬ダノンエアズロックとのコンビが発表された弥生賞ディープインパクト記念(G2)でも大きなチャンスがある。3週間後のレースでもあり、重賞勝ち数をさらに加算しそうな勢いだけに要注目だ。

 腕利き外国人騎手とのコンビで勝利を期待されるダノンエアズロックだが、本馬を所有するダノックスにとっては、あまりにも痛過ぎるアクシデントも発生していた。

絶好調のキング騎手と明暗分かれた期待馬のオーナー

 JCベストレース記念には、C.ルメール騎手が騎乗したダノンギャラクシー(牡5、美浦・国枝栄厩舎)とダノンレガーロ(牡7、美浦・西田雄一郎厩舎)の2頭出しを敢行したものの、単勝1.3倍の大本命に支持された前者は11着に轟沈。7番人気の後者は競走中止という悲惨な結末。期待された2頭が揃って実力を発揮することなく終戦を迎えてしまった。

 ダノンギャラクシーといえば、7馬身差で楽勝した前走の本栖湖特別(2勝クラス・芝2400m)の勝ちタイム2分22秒8(良)が、1か月後に開催されたジャパンC(G1)でイクイノックスの4着に入ったドウデュースの走破時計2分22秒7と0秒1差だったことでも、「遅れてきた超大物」と評する声も出ていた期待の1頭だった。

 また、競走中止となったダノンレガーロも7歳を迎えたが、デビュー当時は2018年のセレクトセール1歳馬部門にて2億7000万円 (税込み)で落札された超高額馬として話題になった馬である。

 しかもJRAの発表によると、2頭が揃って『競走中に疾病(右前肢跛行)』しての不完全燃焼だったのだから、あまりにも不運過ぎるとしかいいようがないだろう。

 跛行=(歩様に異常をきたしている状態)のため、命に別条がなさそうなことは不幸中の幸いだったが、春の重賞を見据えていたダノンギャラクシー陣営としては、痛恨の急ブレーキだった。

 まさかの結果に終わったダノックスだが、京成杯(G3)を制したダノンデサイルや先述の弥生賞に向けて調整中のダノンエアズロックなど、近年のクラシックで常連のオーナーでもある。

 ネットの掲示板やSNSなどでは、2頭出しの両方が同じアクシデントに見舞われたことに対し、「あまりにもツキがなさ過ぎ」「ダノックスはお祓いに行った方がいい」と心配する声も上がっていた。

 弥生賞のダノンエアズロックにとって、他人事とは思えないオーナーの不運だが、絶好調のキング騎手なら風向きを好転させてくれるかもしれない。

GJ 編集部

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