【金鯱賞(G2)予想】ドゥレッツァ信頼の三連複3点勝負! プログノーシスは「叩きの一戦」と見て切り

 今回は大阪杯(G1)の重要な前哨戦・金鯱賞(G2)を予想していく。

 まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データから見ていくのだが、17年からそれまで年末に施行されていたのが、この時期に移行されている。したがって、10年ではなく過去7年で馬券に絡んだ21頭のデータとしたい。
白富士S(L、OP) 5頭
有馬記念 4頭
凱旋門賞、中日新聞杯、中山金杯 各2頭
ジャパンC、日本ダービー、香港C、香港ヴァーズ、チャレンジC、小倉大賞典 各1頭
となっている。G1の前哨戦らしく、前走G1組も多いのだが、最多はリステッドの白富士S。G1組は始動戦として、ここを選んだものと考えられる。

 続いて人気順の成績。こちらは10年分のデータで見ていく。
1番人気 6-2-1-1
2番人気 1-1-3-5
3番人気 0-1-0-9
4~6番人気 2-2-6-20
7~9番人気 0-4-0-26
10番人気以下 1-0-1-35
となっている。1番人気は鉄板。2番人気も五分のラインは確保している。1番人気が馬券圏内を外したのは年末開催の16年のみ。近5年で2番人気2頭、3番人気1頭なので、来ないことはないが信頼がおけるほどではない。春に替わった7年で上位人気を除くと、残りは5番人気以下。10番人気以下も2頭来ているので、人気薄まで広く検討した方が良さそうだ。

ドゥレッツァ 撮影:Ruriko.I

 これを踏まえて「◎」は人気に逆らわず3番ドゥレッツァとする。

 前走は菊花賞(G1)。大外枠からのスタートながら積極的にハナを奪いに行く競馬。途中で前を譲ったものの2周目3コーナーから再び前をうかがう位置につけて直線へ。直線ではそのまま抜け出し、上がり最速の脚で後続を引き離して完勝した。

 新馬戦こそ3着に終わったが、2戦目の未勝利から5連勝。あれよあれよという内にG1タイトルをもぎ取ってしまった。今回は菊花賞からの休み明けで、4歳初戦となる。

 陣営は中間「自分のリズムで走ることを考えて調整を進め、非常にいい動きをしていた」とデキの良さを強調。前残りしやすいレースだが「鞍上が導いてくれるはず」と鞍上のC.ルメール騎手への期待込みで臨むようだ。

 実際、前残りしやすいレースなのは確かだが、この馬は逃げ切り勝ちこそないものの、中団からでも先行策でも競馬ができる自在性があるのが強み。前走3000mから一気に1000mの距離短縮となるが、2000mでも勝ち鞍があるので問題なかろう。唯一のG1馬ということも含めて、人気に逆らわず本命とする。

ハヤヤッコ 撮影:Ruriko.I

「○」は穴っぽいところから12番ハヤヤッコを挙げる。

 前走は中日新聞杯(G3)。中目の枠からスタートしてポジションを下げていき、後方待機策に。速くはないものの緩みのないペースで流れていき、直線に向くと前にいた勝ち馬が先に抜け出したところを上がり最速の脚で追い込んだものの、届かず2着となった。

 一昨年の春から芝に転向し、重賞路線を走ってきた。勝ち鞍は一昨年の函館記念(G3)のみだが、掲示板なら幾度かあり、昨年のこのレースでも4着に入っている。また、一昨年の中日新聞杯でも5着と掲示板を確保しており、中京2000mは相性がいいようだ。

 陣営はそれまで時計のかかる馬場で好走していたのに「前走は良馬場で上がり33秒台の脚を使って競馬の内容は大分良かった」と振り返っている。前走内容から8歳馬でも衰えはなく「前走の内容から相手は強くなるがヒケは取らない」と強気のコメントが出ている。

 個人的なことを言うと、この馬とはあまり相性が良くないが、データ的には上述のように中京とは相性も良さそうで、今回は別定戦ということで斤量も前走から1.5kg減になる。鉄砲駆けでも2着の実績はあるが、今回はどう出るか。中日新聞杯組の好走が少なからずあるこのレースでの一発に期待して対抗としたい。


「▲」は人気サイドだが7番ヤマニンサルバムを推す。

 前走はこちらも中日新聞杯で、逃げ馬を前に見る3番手で競馬を進め、直線では内にいた馬を交わして抜け出し、勝利を飾った。

 昨年もこのレースに出走しており7着に敗れている。もっとも、初重賞で手強い相手が揃ったレースだっただけに仕方ないところはあっただろう。その後も重賞を転戦するが結果を残せなかった。だが、リステッドを勝つとそのまま前走の重賞も連勝してしまった。

 陣営は「この舞台が本当に合っている」として「馬自身も力をつけており、鞍上も手の内に入れている」とコメント。自在性があるところが強みで「この相手でどこまでやれるか楽しみ」と色気のある話をしている。

 実際、中京コースは6走して5勝、唯一敗れたのが上述した昨年の金鯱賞だけである。休み明けになるが連勝中ということもあり、陣営も力の入り具合が違うようなので、3番手として押さえてみたい。

ヨーホーレイク 撮影:Ruriko.I

「△」は▲と同枠の6番ヨーホーレイクとする。

 前走は一昨年の日経新春杯(G2)で、終始中団より後ろを進んで緩めのペースから徐々にペースアップしていく中、直線に入ると外を回って一気に伸び、勝利を挙げた。

 この馬は前走が重賞初制覇となったが、2~3歳春にはホープフルS(G1)3着、きさらぎ賞(G3)2着、皐月賞(G1)5着と素質を示した。日本ダービー(G1)後7カ月の休養に入り、休み明けの前走はきっちり勝ちを拾った。だが、屈腱炎を発症して今回は2年2カ月ぶりの実戦となる。

 今回の長期休養明けでもし勝つようなことがあれば、JRA重賞史上最長のブランクV記録となるそうだ。だが、この馬は鉄砲が利く馬で、これまで休み明けは2戦2勝。今回も脚のことを気にならないほど復活しており、仕上がっていれば記録更新もあり得る話だ。そこにかけて押さえてみたい。


 もう1頭の注目馬4番プログノーシスだが、陣営のコメントを聞く限り、やはりメイチの仕上げではないようで、この先に向けての叩きのつもりがあるようだ。この馬も鉄砲駆けするタイプではあるが、一叩きの一戦となればこのメンバーでも落とす可能性はある。強いのは認めるが、今回は見送りとする。

 ということで、今回は人気馬に素直に乗ったので、◎3番ドゥレッツァを頭に6番、7番、12番の3頭へ流す、3連複3点勝負とする。配当よりも菊花賞馬がどう勝つのかに注目してみたい。

トーラス神田

オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

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