G1直前に降板の若手に再コンビの朗報!まさかの再コンビ結成にファン歓喜!存在感見せる若武者に重賞制覇のチャンスも?
近年は多くのトップクラスが参戦することも珍しくなくなったドバイワールドカップデーが30日に開催される。
今年も昨年の有馬記念(G1)で劇的な復活勝利を遂げたドウデュースや三冠牝馬リバティアイランド、2022年の二冠牝馬スターズオンアースなど、昨年の競馬界を盛り上げたスターホースたちの名前がズラリ。もちろん、世界最高峰のメンバーが集結する国際レースということもあり、出走予定馬の鞍上にも一流騎手の名前が揃った。
その一方、海外での経験と実力を求められるケースもある。かつてオルフェーヴルが凱旋門賞(仏G1)に挑戦した際には、デビューから手綱を取り続け、パートナーをクラシック三冠へと導いた実績がありながら、陣営は主戦の池添謙一騎手からC.スミヨン騎手への乗り替わりを決断。結果的に惜敗したこともあり、この非情にも映った降板劇については、ファンの間でも賛否が分かれた。
今年はウシュバテソーロ、ウィルソンテソーロ、ジョージテソーロと3頭をドバイの地に送り込む了徳寺健二オーナー(名義は了徳寺健二ホールディングス)だが、国内では若手の原優介騎手を主戦級の騎手として起用していることでも知られている。
今回、ドバイワールドC(G1)に出走予定のウィルソンテソーロも、原騎手を抜擢した昨年のチャンピオンズC(G1)、暮れの東京大賞典(G1)でいずれも2着に好走。惜しくも勝利とはならなかったものの、前者が12番人気の低評価を覆す大健闘、後者の勝ち馬が所有馬のウシュバテソーロだったことを考えれば、原騎手への信頼はより深まっただろう。
しかし、今年のフェブラリーS(G1)でのコンビ続投が濃厚と思われた矢先、原騎手が落馬負傷により戦線を離脱するアクシデントが発生。これをきっかけに松山弘平騎手への乗り替わりが発表されたのだが、回復も早かった原騎手はフェブラリーS前の復帰が実現した。
こちらについては、ネットの掲示板やSNSなどで「もう少し待って欲しかった」「間に合っちゃったよ」といった同情的な意見も出ていたが、最終的に継続騎乗は叶わなかった。
さらに、デビュー戦からコンビを組み10日の昇竜S(OP)でも2着に入ったお手馬ジョージテソーロが、次戦のUAEダービー(G2)で川田将雅騎手との新コンビも決定。原騎手はここでもまた悔しい乗り替わりを経験する結果となってしまう。
ただ、今では実績、経験ともにトップクラスであるその川田騎手ですら、過去には原騎手のような悔しい経験をしている。2016年に日本ダービー(G1)をマカヒキで制した同騎手だが、同年秋に欧州へ挑戦した際は、C.ルメール騎手にスイッチ。ダービーを勝った次のレースで乗り替わりになるという苦い経験も味わっている。
ジョージテソーロが川田騎手へ乗り替わりになってしまっただけに、空席だったドバイワールドC(G1)出走予定のウィルソンテソーロの鞍上も原騎手ではなく現地にいる日本人騎手、もしくは外国人騎手を起用する可能性が高いと思われた。
まさかの再コンビ結成にファン歓喜!
しかし先日、ウィルソンテソーロは鞍上に原騎手を起用すると陣営からサプライズともいえる発表。世界最高峰の舞台であるドバイワールドCで再び騎乗機会が回ってきたことから、これには「再コンビおめでとう!」「これは原騎手にとって大きな財産になりそう」「ベストを尽くしてほしい」と応援の声が多数聞かれている。
また原騎手は16日に行われるフラワーC(G3)でもホーエリート(牝3歳、美浦・田島俊明厩舎)に騎乗予定。ここ2戦は2000mを使い6着、7着と成績は振るわないが、新馬戦3着、未勝利戦1着と実績がある1800mへの距離短縮は歓迎だろう。また未勝利戦で2着に退けたペッレグリーニがその後、2連勝を飾っていることも本馬の実力を裏付けしそうだ。
昨年は26勝とキャリアハイを更新し、G1でも存在感を見せた原騎手。今後さらに関係者の信頼を得るためにも、国内重賞初制覇に期待したい。