「ケンタッキーダービー視野」フォーエバーヤング登場で赤丸急上昇!ドゥラメンテ、キタサンブラックだけでなく、遅れてきたライバルも種牡馬成功に期待
ハイレベルで知られた世代の代表馬たちが、種牡馬としても猛威を振るっている。
各馬が既にブレイクしているため、今更という感もあるのだが、それはドゥラメンテ、キタサンブラック、サトノクラウン、リアルスティールがいた2012年生まれの世代のことである。
春のクラシック二冠をドゥラメンテ、ラスト一冠の菊花賞(G1)をキタサンブラックが制した訳だが、3歳時にG1を勝てなかったサトノクラウンは後に香港ヴァーズ(G1)と宝塚記念(G1)を優勝。リアルスティールもドバイターフ(G1)で待望の勲章を手に入れることに成功した。
ドゥラメンテやキタサンブラックに追い付け追い越せ
世代最強馬であるドゥラメンテが、脚部の故障によって早期引退を余儀なくされたものの、その後を引き継いだキタサンブラックが最終的にG1を7勝する大活躍。武豊騎手とのコンビで大いに競馬界を盛り上げてくれた。
特筆すべきは彼らが競走馬としてだけでなく、第2の馬生となった種牡馬としても非常に優秀な成績を残している点だ。
昨年のジャパンC(G1)優勝を最後に引退して種牡馬入りしたイクイノックスは世界最強馬の称号も手に入れた。世界を股にかけた圧倒的な走りは国内外からも大きな注目を集めた。代表産駒であるイクイノックスに加えて、昨年の皐月賞(G1)を無敗で制したソールオリエンスもまたキタサンブラックの産駒だった。
同期で最も成功したのはもちろんドゥラメンテ。その充実のラインアップは枚挙に暇がないほどであり、G1・3勝のタイトルホルダーを筆頭に牝馬三冠を達成したリバティアイランド、二冠牝馬スターズオンアース、菊花賞馬ドゥレッツァ、ホープフルS馬ドゥラエレーデ、NHKマイルC馬シャンパンカラー、JBCレディスクラシック馬ヴァレーデラルナとバラエティに富む産駒が顔を揃える。種牡馬としても世代最強といえる存在感を見せたドゥラメンテだが、早逝してしまったことが誠に惜しまれる。
好成績を残した2頭から遅れて種牡馬デビューしたサトノクラウンとリアルスティールも、これから注目したい種牡馬である。
前者は昨年のダービー馬タスティエーラを輩出。産駒の総数が少ない中でダービー馬を出したのだから期待は高まる一方。後者の産駒はまだJRA・G1勝ちこそないが、レーベンスティールに大物感が漂う。現在休養中だが、今年の活躍が期待される1頭だ。
やはり将来有望な大物といえば、先日のUAEダービー(G2)で強い競馬を見せたフォーエバーヤングだろう。
『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)で知られる藤田晋オーナーの所有馬で、管理するのも「世界のYAHAGI」こと矢作芳人調教師。主戦を任されている坂井瑠星騎手も近年メキメキと頭角を現しつつある注目株だ。コンビを組むフォーエバーヤングは、デビューから無敗の5連勝を決め、次走でアメリカのケンタッキーダービー(G1)への挑戦も決まった。
とはいえ、大本命のドゥラメンテを失っても、これだけ素質馬を送り出している2012年生まれの馬たち。これからの種牡馬新時代を牽引してくれそうだ。