今村聖奈「関係者に感謝」ランランガールで87戦ぶり祝杯! 永島まなみとは大きな差も「得るものははるかに多い」
今村聖奈騎手が約3ヶ月ぶりの勝利!
20日の京都1Rに行われた3歳未勝利(ダート1400m)は、1番人気ランランガール(牝3歳、栗東・寺島良厩舎)が勝利。騎乗した今村聖奈騎手は1月27日以来となる今年2勝目を挙げた。
フルゲート16頭で争われた一戦で、ランランガールと今村騎手は気合をつけて先手を奪う。そのまま最後の直線に入ると後続を引き離し、最後は2着に1馬身半差をつける快勝だった。
「単勝1.8倍と人気を背負っていたことで、4コーナーでは前4頭が団子状態になるなどプレッシャーも大きかったと思いますが、最後は力が違いました。ランランガールはデビューから4戦連続2着と勝ち味に遅い馬でしたが、この日は今村騎手の積極性が光りましたね」(競馬誌ライター)
ルーキーイヤーが51勝、昨年25勝を挙げていたことを考えると、やや物足りないものの今年2勝目をマークした今村騎手は、この時点で藤田菜七子騎手、河原田菜々騎手、古川奈穂騎手に勝ち星で並んだ。
ただ13勝でJRA女性騎手トップの永島まなみ騎手、8勝で2位の小林美駒騎手には、まだまだ大きく差をつけられている。
永島まなみ騎手とは大きな差も…
ただ、永島騎手は先週終了時点で今年の騎乗数220のうち、4分の3以上となる168回がトップジョッキーの参戦が少ないローカルでの乗り鞍。小林美騎手も同109のうち約9割にあたる92回が第3場での騎乗だ。
これに対して今村騎手は騎乗回数112のうち、第3場での騎乗はわずか20しかない。若手が白星を挙げるチャンスの増えるローカルではなく、川田将雅騎手やC.ルメール騎手、武豊騎手といった一流騎手が揃う激戦区を中心に騎乗しているのだ。
先週13日に行われた福島2Rは、史上最多となるJRA女性騎手6名が同時に騎乗したことで注目を集めたが、唯一、今村騎手だけが阪神競馬場で孤軍奮闘していたことは記憶に新しいところである。
「今村騎手もトップジョッキーが集うため、有力馬に騎乗することが難しいことはわかっているものの『それでも得るものは第3場で乗るよりもはるかに多いと思っています』(地方競馬 日替わりライターブログより)と、ローカルではなく主場(京都・阪神など)で乗ることの意味について話していました。
例えばランランガールは前走、桜花賞(G1)当日の阪神で2着に敗れましたが、今村騎手は勝ち馬に騎乗していたJ.モレイラ騎手とクビ差の大激戦を演じていました。勝ち星を挙げることはなかなか難しいでしょうが、主場でこのような経験をすることは必ず今後につながると思います」(同)
87戦ぶりに美酒を味わった今村騎手はレース後「続けて乗せてくださったオーナーや寺島調教師など関係者に感謝したいです」と、5戦連続の騎乗となったランランガールの関係者に謝意を示した。
前2年に比べると苦戦しているように見受けられる3年目の今村騎手だが、G1など多くの大レースが中央場所で行われることもまた事実。トップジョッキーを相手に揉まれている経験は今後に活きてくるはずだ。