【NHKマイルC】世代わずか「6頭」も驚異の高打率! ジャンタルマンタル、ノーブルロジャーの父に「第2のスワーヴリチャード」の期待

ジャンタルマンタル 撮影:Ruriko.I

パレスマリス産駒2頭がNHKマイルCの上位候補に

 戦いの時が迫るNHKマイルC(G1)。下馬評では昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)を制したジャンタルマンタルが1番人気濃厚となっている。

 前走の皐月賞(G1)こそレコード決着の3着に敗れたものの、ここまでマイル戦は無傷で重賞2勝。今年のNHKマイルCは例年に比べて好メンバーが揃った印象だが、適距離に戻ればあっさり戴冠があっても不思議ではない。

 またジャンタルマンタルと同じく、ここまでシンザン記念(G3)を含むマイル戦で2戦無敗のノーブルロジャーも不気味な1頭だ。東京・芝1600mは新馬戦で完勝している舞台。こちらも当日は上位人気に推されることがほぼ間違いない。

 すでにお察しの方もいるかもしれないが、両馬はこの世代JRAにわずか6頭しかいないパレスマリス産駒の2頭だ。

 父は昨年の天皇賞・春(G1)を勝ったジャスティンパレスや、ステイヤーズS(G2)勝ち馬アイアンバローズの半兄という血統背景の持ち主でもある。現役時代は米国で通算19戦7勝の成績。2013年のベルモントS(G1)などG1・2勝を挙げた。

 そのまま米国で種牡馬入りしたこともあり、産駒は1年前までJRAでわずか1頭しか走っていなかった。ただ現3歳世代は6頭がデビューを果たすと、ジャンタルマンタルが無敗でG1を勝利し、ノーブルロジャーもシンザン記念を制覇。他にも2頭が勝ち上がるなど、おそるべき高打率を誇っている。

今年の種付け料はなんと350万円

 そんな種牡馬パレスマリスだが、今年の種付け料はなんと350万円。これだけ少数精鋭ながらリーズナブルな価格だったことも驚きだ。

 先述の通り米国で種牡馬生活を送っていたパレスマリスだが、昨年12月にダーレー・ジャパンが導入を発表。後日発表された種付け料は、活躍馬が当時ジャンタルマンタルしかいなかったこともあってか350万円の設定となった。

 ただ年明け早々にノーブルロジャーが2頭目の重賞勝ち馬となる。2月にはダーレー・ジャパン主催の種牡馬展示会が行われ、関係者がパレスマリスについて「すでに種付け予定頭数を大きく超える申し込みをいただいています」と話したが、この活躍なら当然のことだろう。

「今年の3歳世代で中央のG1を制した種牡馬の本年度の種付け料をみると、レガレイラの父スワーヴリチャードは1500万円、ステレンボッシュの父エピファネイアは1500万円、ジャスティンミラノの父キズナは1200万円です。これらと比較するとジャンタルマンタルの父パレスマリスの350万円は、まさにお値打ち価格。(アスコリピチェーノの父ダイワメジャーは事実上種牡馬引退)。

ジャンタルマンタルは皐月賞でも好走しましたし、2000mくらいなら距離も持ちそうです。わずか6頭しかいない産駒から重賞ウィナーが2頭も出た訳ですからコストパフォーマンスとしても上々。来年度の種付け料アップはほぼ間違いないでしょう。今年350万円で付けることができた生産者はお買い得でしたね(笑)」(競馬誌ライター)

 ちなみに昨年は新種牡馬スワーヴリチャードが産駒の活躍により、それまで200万円だった種付け料が一気に7.5倍となる1500万円までアップしたことで話題を集めた。

 パレスマリスも今後の産駒の結果次第では、スワーヴリチャードのように一気に数倍アップすることもあるかもしれない。産駒の先駆け的な存在といえるジャンタルマンタルとノーブルロジャーも、NHKマイルCを好走して父の評価をさらに上げたいところだ。

GJ 編集部

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