悲願の舞台で「30連敗」戸崎圭太の夢叶うか?ステレンボッシュ、ジャスティンミラノと挑むオークスとダービー…「シルバーコレクター返上」に絶好チャンス

牝馬二冠のかかるステレンボッシュ 撮影:Ruriko.I

 今週末の19日には、桜花賞(G1)を快勝したステレンボッシュ(牝3、美浦・国枝栄厩舎)が牝馬二冠をかけて参戦する。

 前走では、2着に敗れた昨年の阪神ジュベナイルF(G1)で後れを取った相手アスコリピチェーノにリベンジを決めて優勝した。距離延長に不安のあるライバルはNHKマイルC(G1)に矛先を転じて2着。もし出走していれば最大の強敵となったレガレイラも牡馬が相手の日本ダービー(G1)に挑戦するため、ここでは頭一つ抜けた存在である。

戸崎騎手に舞い込んだ絶好チャンス

チャンスをモノにしたい戸崎圭太騎手 撮影:Ruriko.I

 前走で手綱を取ったJ.モレイラ騎手がブラジルに帰国するため不在になる関係で、今回は戸崎圭太騎手と新コンビを結成する。

 無敗馬ジャスティンミラノとのコンビで皐月賞(G1)を制した戸崎騎手は、C.ルメール騎手が落馬負傷で離脱した期間があったにせよ、全国リーディングで川田将雅騎手に続く2位。関東リーディングを争う横山武史騎手に10勝差と調子を上げている。

 それまで大井競馬に所属していた戸崎騎手は、2013年3月にJRAへ移籍。2024年の今年で12年目を迎え、移籍前に制した安田記念(11年リアルインパクト)も含めて過去のJRA・G1勝利は計12勝の実績を持つように頼れる名手のひとりだ。

「かつて全国リーディングに3年連続輝いた名手ですが、近年はルメール騎手と川田騎手の勢いに押され気味。エフフォーリアとのコンビでブレイクした横山武騎手というライバルも登場し、関東リーディングにおいても絶対的な存在ではなくなりつつありました。

ですが、今年はいつも以上に勝負に対する執念を感じる騎乗も増えています。ツキのなさが話題になった時期もありましたが、再浮上のきっかけをつかんだ気がしますね。もしステレンボッシュとジャスティンミラノがどちらも二冠に輝くようなら、戸崎騎手の全国リーディング奪還も夢ではないかもしれませんよ」(競馬誌ライター)

 実績最右翼のステレンボッシュと好調な戸崎騎手のコンビなら、力の差を見せつけてあっさり二冠を達成するシナリオも浮かんできそうなのだが、肝心の戸崎騎手が東京の芝2400mでG1の勝利がまだないのは懸念材料かもしれない。

 現在、東京芝2400mで開催されているJRA・G1は春のオークス、日本ダービーと秋のジャパンCの3つ。いずれも善戦まではあるのだが、1着には縁がない。実は30連敗を喫しており、その内訳は【0.5.0.25/30】。1着3着がなく2着が5回の成績は、「シルバーコレクター」といわれてもやむを得ないか。

戸崎騎手のG1成績(東京・芝2400m)

2013年オークス エバーブロッサム 5番人気2着(メイショウマンボ)
2015年オークス ルージュバック  1番人気2着(ミッキークイーン)
2016年オークス チェッキーノ   2番人気2着(シンハライト)
2018年ダービー エポカドーロ   4番人気2着(ワグネリアン)
2019年ダービー ダノンキングリー 3番人気2着(ロジャーバローズ)

 ご覧の通り、惜しい競馬が続きながらもあと一歩のところで戴冠を逃がしていた戸崎騎手。モレイラ騎手の不在で舞い込んだ絶好チャンスをしっかりとモノにできれば、ダービージョッキーの悲願達成に大きく近づけるはず。お膳立ての揃った今年のオークスで不本意な連敗をストップした上で、ジャスティンミラノと日本ダービーに臨みたいところだ。

GJ 編集部

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