大物外国人騎手の来日でエージェントの「怪しい動き」も活発!? 好調ルーキーの裏でJRAから事情聴取も…関係者が「グレーゾーン」と危惧する行為の舞台裏
先週末の京都開催では、ルーキーの吉村誠之助騎手が日曜に1日3勝を挙げる大活躍を見せた。父の吉村智洋騎手は園田のトップジョッキー。園田から中央に移籍した岩田康誠騎手が父の岩田望来騎手、小牧太騎手が父の小牧加矢太騎手と同じく二世ジョッキーが中央でデビューした。
とはいえ、一部の関係者に聞いた話によると注目度は高かったものの、騎乗技術やセンスには懐疑的な意見も出ていたようで、デビュー前の評判はそれほどではなかったらしい。
「初勝利を挙げるまでに時間はかかりましたが、勝ち星を重ねていくごとにきっかけを掴んだようですね。ここに来て積極的な競馬が目立つようになりましたし、活路を見出した感じ。どんな馬であろうと乗らなければ技術の向上は望めませんし、その中で所属厩舎の清水久詞調教師のバックアップも大きいと思います。スタートも安定してきましたし、減量を最大限に生かせる前々の競馬が好成績に繋がっていますね」(競馬記者)
快進撃続くルーキーの裏でとあるエージェントに怪しい動き?
しかし、好調の理由はそれ以外にもあるようだ。
吉村誠騎手は、新人ながらエージェントを付けていないのだが、それはあくまでも表向きの話であり、実はバックアップしているエージェントが存在しているという。現在若手の有望株を数名担当する売れっ子ではあるのだが、グレーゾーンに映る行動が見受けられているらしい。
「どうやらJRAにエージェントの申請をしていないにもかかわらず、調教師や馬主に吉村誠騎手を売り込んでいるそうです。吉村誠騎手にも何かしらの助言をしているそうですけど、彼ほどの売れっ子がボランティアでそういった人助けをするとも思えません。この件についてかどうかは分かりませんが、JRAから呼び出されて事情聴取を受けたという噂も聞いています。
現在、エージェントは東西で共有グループのLINEを使って騎乗依頼のやり取りをしているんですが、彼はノーザンファームしがらきの依頼を一手に受けて仲介しています。そもそも馬主の番頭やマネージャーのような行為は基本的に禁止されているため、ルール違反と思われても仕方がないでしょう。実は美浦にも同様の行動を取っているエージェントもいます……」(同)
過去にエージェントがトレセンを出入り禁止になったケースも……
記者がなぜ問題視しているかというと、そういった事情を知った騎手が「ノーザンの馬に乗せてください」とエージェントに頭を下げに行く可能性もあるからだろう。
そうなると、正式にエージェント担当をしていないにもかかわらず、裏で金銭のやり取りが発生する可能性もある。ルールを守っているエージェントから制限(3名+若手騎手1名)の枠内に収め、変更の際にはしっかりとJRAに申請するべきという話が出るのも当然かもしれない。
こういったグレーゾーンに受け取られる行為は、過去にもとあるエージェントがJRAからの注意のみに留まらず、トレセンへの出入りを禁止されたケースもあった。いずれにしてもこのような行為の裏で、ルールに抵触するやり取りがなかったとは言い切れないだろう。
また、現場では早くも安田記念(G1)でスポット参戦するJ.マクドナルドやZ.パートンら大物騎手たちのエージェントを誰が担当するのかにも注目が集まっている。
さらに、夏以降はD.レーン騎手など、他の外国人騎手も短期免許での騎乗を予定。彼らが来日する時期に合わせて、立場の弱いジョッキーがエージェントの担当から不自然にはずれる怪しい動きが増えるのではないかと記者は話していた。