今春引退したベテランの「置き土産」が打倒フォーエバーヤングに名乗り!「お利口さんで強いなんて天才」“○○”を手伝う個性派としても人気沸騰の予感

撮影:Ruriko.I

鳳雛S(L)カシマエスパーダが4馬身差の圧勝!

 25日に行われた鳳雛S(L)は、1番人気カシマエスパーダ(牡3歳、美浦・鈴木慎太郎厩舎)が優勝。これで未勝利戦から一気の3連勝となった。

 京都ダート1800mの一戦で道中2番手を追走したカシマエスパーダは、最後の直線で楽に抜け出し最後は4馬身差。重賞ウイナーである2着ブルーサンをほとんど子供扱いしてしまった。ブルーサンに騎乗していた和田竜二騎手もレース後には「力は出してくれたが相手が強かった」と、勝ち馬を素直に褒め称えていた。

 また、カシマエスパーダと前走からコンビを組んでいる田辺裕信騎手は「前回と違って余裕がありましたし、一段階、力をつけているような感じ」「まだ上積みがあると思います」と、確かな成長を感じ取ったとともに、まだまだ伸びしろが期待できることを話した。

 本馬を管理する鈴木慎師も「強かったです。びっくりしました」と素直に感想を述べ、秋の大目標に10月のジャパンダートクラシック(G1)を掲げた。この後はひと息入れる予定であり、大舞台の前に8月のレパードS(G3)や9月の不来方賞(G2)も視野に入れているという。

 3歳ダート三冠最終戦のジャパンダートクラシックは、ケンタッキーダービー(米G1)で僅差の3着に入ったこの世代の大将格フォーエバーヤングの次走候補の1つに挙がっている。カシマエスパーダはライバル候補の1頭として名乗りを上げたといってよさそうだ。

「ラスト一冠の有力候補に浮上したカシマエスパーダですが、実は今春に引退した武士沢友治騎手が現役最後の白星を挙げた馬でもあるんですよ。デビュー戦からコンビを組んでいたこともあって、武士沢騎手の置き土産的な馬ともいえそうですね」(競馬誌ライター)

掃除を手伝う個性派としても人気沸騰の予感

 ちなみに本馬を管理する開業4年目の鈴木慎厩舎は公式ホームページを持っており、SNSでも積極的に情報を発信している新進気鋭のステーブルだ。

 Xの公式アカウントには、先月「カシマエスパーダは掃除も手伝ってくれるお利口さんです😄」というコメントとともに、ほうきを口にしたカシマエスパーダが馬房の前を掃除する動画を投稿。するとたちまちファンの間で話題となった。

「なんと素敵な素敵なお掃除姿」「お利口さんで強いなんて天才!」「なんて器用なんだ」「親近感がめちゃくちゃ湧きました」「やっぱり日頃の行いが結果に繋がるんですね」と、カシマエスパーダを称えるコメントが多数寄せられた。今後は厩舎の掃除を手伝う個性派としても人気が沸騰するかもしれない。

 確かな実力と愛嬌を兼ね備えたカシマエスパーダが、さらに成長した姿で競馬場に戻ってくる日を楽しみに待ちたい。

GJ 編集部

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