【香港マイル(G1)展望】3歳マイル王ジャンタルマンタルが待望の戦線復帰! 悲願達成のソウルラッシュと世界制覇に挑む
12月8日にシャティン競馬場で香港競馬の祭典・香港国際競走が開催される。今年も数多くの日本馬が遠征を予定しているが、今回は香港マイル(G1、芝1600m)を展望したい。
日本の競馬ファンにとって、大きな注目となりそうなのがジャンタルマンタル(牡3歳、栗東・高野友和厩舎)だ。
昨年の最優秀2歳牡馬であり、ここまで6戦4勝2着1回3着1回と高い安定感を誇るジャンタルマンタル。今春はNHKマイルC(G1)で同世代の女王アスコリピチェーノとの一騎打ちを制し、G1・2勝目を飾っている。今回はそれ以来のレースとなる。
今秋はマイルCS(G1)を目指して富士S(G2)から始動する予定だったが、熱発のために回避。大事を取って本番も見送ると、ここに矛先を向けてきた。
非常に良く似た足跡を残しているのが、2019年の香港マイルの覇者アドマイヤマーズだ。無敗で朝日杯フューチュリティS(G1)を勝ち、共同通信杯(G3)の2着でキャリア初の敗戦。皐月賞(G1)ではアドマイヤが4着でジャンタルは3着。その後にNHKマイルCを制覇している。
また、アドマイヤマーズは富士Sで1番人気を裏切る9着に敗れているが、香港マイルではきっちりと巻き返して見せた。似たような過程をたどるジャンタルマンタルは偉大な先輩に続けるだろうか。
悲願のG1初制覇を飾ったソウルラッシュ(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)が世界制覇を目論んでいる。
前走のマイルCSは、今年が3年連続の出走となったが4着→2着から見事に戴冠。最後の直線で早々と抜け出し、団野大成騎手の派手なガッツポーズと共にゴールへ飛び込んだ。
今春の安田記念では香港のロマンチックウォリアーに力の差を見せつけられたが、最大のライバルが香港Cに回っただけに、ここは大きなチャンスになりそうだ。昨年4着からの前進に期待がかかる。
迎え撃つ香港勢は、前哨戦の香港ジョッキークラブマイル(G2)の上位3頭ヴォイッジバブル、ギャラクシーパッチ、チャンチェングローリーが強敵になりそうだ。今秋のシャティンT(G2)でも上位3着を独占しているだけに、香港のマイル戦線では頭一つ抜けた3頭と言えるだろう。
他にはオーストラリアのアンティノ、フランスのラザット、ラマダン辺りも走破圏内。今年は抜けた馬がいない混戦模様が予想される。