【凱旋門賞(G1)展望】最強女王エネイブルに、日本のサトノダイヤモンドが「背水の陣」で挑む!決戦の地に今年も世界の強豪が集結!
昨年の凱旋門賞で2着した後は米国のブリーダーズCターフを優勝し、凱旋門賞馬ファウンドに借りを返している世界的強豪。ただし、続く香港ヴァーズ(G1)で日本のサトノクラウンに敗れたように、必ずしも絶対的な存在ではない。
しかし、その力はまだまだ健在。今年もコロネーションC(G1)、プリンスオブウェールズ(G1)と2つのタイトルを積み上げ、6つ目のG1制覇。紛れもない歴史的名馬といえる存在だ。キングジョージ6世&QESでは重い馬場に苦しみエネイブルに敗戦したが、昨年のような混戦になれば、豊富な経験値がモノを言いそうだ。
実績という点では、昨年の3着馬オーダーオブセントジョージ(牡5歳、愛・A.Pオブライエン厩舎)も面白い一頭だ。
昨年、4000mのゴールドC(G1)を制してカルティエ賞最優秀ステイヤーを獲得したように、オーダーオブセントジョージの本来の距離適性を考慮すれば2400mでは足りない。しかし、昨年の凱旋門賞では果敢に先行すると、最後までしぶとく粘り切って3着を確保。7番人気の低評価を覆している。
さらに今年は、昨年2着だった2800mの愛セントレジャー(G1)を9馬身差で圧勝。重馬場のスタミナ勝負には滅法強く、今年の凱旋門賞でもライバルにとって、そのスタミナは脅威となりそうだ。
まだ出否が未定ながら、仮に出てくれば決して軽視できないのがニエル賞(G2)を勝ったクラックスマン(牡3歳、英・J.ゴステン厩舎)だろう。
英ダービーで3着、愛ダービー(G1)2着と春は勝ち切れない戦いが続いたが、8月のグレートヴォルティジュールS(G2)を6馬身差で圧勝。そのままの勢いで、本番と同舞台のニエル賞も3馬身半差で連勝を飾っている。
ただし、現在は凱旋門賞と英チャンピオンS(G1)との2択といった状況。おそらく英チャンピオンSに進めば純粋に勝利を目指し、逆に凱旋門賞に出走してくるなら、主な役割は同厩のエネイブルの援護になりそうだ。場合によっては、今年の凱旋門賞の結果を左右する存在になるかもしれない。