横山典弘×ミッキースワローに菊花賞「関東馬16年勝利ナシ」の鬼門……先週の秋華賞アエロリット撃沈を払拭するには?

「思いの他、簡単に抜かすことができた」

 衝撃的なシーンだった。先月18日に行われたセントライト記念(G2)だ。最後の直線で2番人気の上がり馬が、単勝1.7倍の大本命・皐月賞馬アルアインをあっさりと交わした場面は、まさに春の勢力図がひっくり返る”乱菊”を予感させた。

 あれから1カ月、22日に京都競馬場で開催される菊花賞(G1)に”下剋上”を完遂するため、セントライト記念の覇者ミッキースワロー(牡3歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)が出陣する。

 昔から競馬は「馬7、騎手3」と言われているが、トップジョッキーに有力馬が殺到する近年は「馬3、騎手7」などと揶揄されることもしばしば……。しかし、前走のセントライト記念に限っては「騎手が替わるだけで、ここまで馬が変わるのか」と思わざるを得ない一戦だった。

 15頭立ての中山芝2200mで行われたセントライト記念。2番人気に支持されたミッキースワローは、2年目の菊沢一樹騎手に替わって、今回から大ベテランの横山典弘騎手が騎乗していた。まずまずのスタートを切ったミッキースワローは無理せず中団へ。1000m通過が61.8秒というスローペースの中、アルアインを見るような形で追走すると、3コーナーを回って進出し始めた大本命馬をマークするようにスパートを開始。

 最後の直線に入り、2番手を追走していたスティッフェリオが先頭に躍り出るも、外からアルアインが手応え十分に早くも並び掛ける。皐月賞馬の貫禄勝ちかと思われたが、すぐ後ろにいたミッキースワローが並び掛けると、アルアインに抵抗させる暇も与えず、あっさりと突き放してゴールした。

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