【天皇賞・秋(G1)展望】武豊キタサンブラックが「秋古馬3冠」へ出陣!サトノクラウン、ネオリアリズムら「今年最大の頂上決戦」が開幕!
昨年の香港ヴァーズで、世界的名馬ハイランドリールを退ける大金星を上げてG1初制覇。さらに今年の宝塚記念では大本命のキタサンブラックが伸びあぐねるのを尻目に、持ち前のパワフルな末脚が爆発。ゴールドアクターら強豪を難なく退け、G1・2勝目を上げた。
そんなサトノクラウンは極端な傾向を持っている。雨が降れば「買い」で、降らなければ「切り」ということだ。ここ数日、日本では全国的に天気が崩れがちであり、秋華賞、菊花賞ともに雨の影響を受けた舞台で開催されている。
果たして、2度あることは3度あるのか。主戦のM.デムーロ騎手を確保したことは大きいが、サトノクラウンにとってはレース前が1つの正念場になりそうだ。
昨年の2着馬リアルスティール(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)も、ここに来て大きな存在感を放っている。
3歳クラシックは菊花賞でキタサンブラックに敗れるなど、2着、4着、2着とトップレベルの能力を示しながらも無冠に終わったリアルスティール。しかし、古馬になった昨春では初の海外遠征となったドバイターフでG1初制覇。その後も、昨年の天皇賞・秋で2着するなど随所に存在を放っている。
特に好メンバーが集った前走の毎日王冠では、中団から鋭く抜け出す貫禄の走り。今春の安田記念を制したマイル王サトノアラジンの追撃をしのぎ、約1年半ぶりの勝利を上げた。今回はデムーロ騎手がサトノクラウンに騎乗するため、フランスの若き名手V.シュミノー騎手とのコンビとなる。キタサンブラックとは、昨年のジャパンC以来の対決。ここは貯まった借りを返す絶好のチャンスだ。
このメンバーに入っても、あっさりと勝ってしまう可能性があるネオリアリズム(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎)はとにかく不気味な存在だ。