ディープインパクト有馬記念「4強」に「産駒0」の衝撃……種付料「4000万円」を誇る最強種牡馬の栄華に「終焉」の影
24日に開催される年末のグランプリ有馬記念には、今年も競馬界を代表する豪華メンバーが集った。
これがラストランとなるキタサンブラックを筆頭に、ジャパンCを勝ったシュヴァルグラン、宝塚記念を勝利したサトノクラウン、3歳を代表して世代交代を狙うスワーヴリチャードが「4強」を形成するなど、今年の競馬を彩った有力馬が出揃った感がある。
だが、そんな華やかな頂上決戦の一方でイマイチ存在感を発揮できていないのが、日本競馬が世界に誇るスーパーサイアー・ディープインパクトの子供たちだ。
今年、日本競馬史の中で前人未到の領域となる「種付け料4000万円」が発表されたディープインパクト。第2位のキングカメハメハが1200万円であり、かつて一世を風靡し日本競馬界に”革命”をもたらした伝説の種牡馬サンデーサイレンスですら最高2500万円だったのだから、この価格が如何に「異常」であるかは多くを語るまでもないだろう。
無論、そこには確かな裏付けがあった。昨年の牡馬クラシックを分け合ったディーマジェスティ、マカヒキ、サトノダイヤモンドはいずれもディープインパクト産駒。牝馬3冠路線でもオークスをシンハライト、秋華賞をヴィブロスが勝利し、まさに「ディープ1強時代」の到来を物語る一年であった。
しかし、これらが「過去形」で語られることには、当然ながら理由がある。
昨年のクラシックを席巻し、古馬となって競馬界全体をリードする期待がかけられた若きディープインパクト産駒たちが、今年は軒並みその期待を裏切っているからだ。