オークス(G1)ラッキーライラックは「地雷」血統!?「根拠なき」スタミナ種牡馬オルフェーヴルに流れる”ステイゴールド”の系譜とは
一般的に牝馬は牡馬よりもスタミナ面で劣るため、ステイヤーが出にくいとされているが、ステイゴールドは特にその傾向が顕著に表れている種牡馬といえる。
実際にG1を勝ったステイゴールドの牝馬はヴィクトリアマイル(G1)のアドマイヤリードと、阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)を制したレッドリヴェールであり、距離はいずれも「マイル」である。
さらにアドマイヤリードが桜花賞5着からオークスに、レッドリヴェールが桜花賞2着から日本ダービーにそれぞれ挑戦して15着と12着に大敗している点も気になるところだ。
牡馬を相手にしたレッドリヴェールには情状酌量の余地はあるが、他にもチューリップ賞(G3)を勝ったココロノアイ、クイーンC(G3)を勝ったキャットコイン、フィリーズレビュー(G2)を勝ったマイネレーツェルなどがオークスへ進んだ際も「スタミナのあるステイゴールド産駒だから」という理由で期待されたが、いずれも掲示板にさえ載れない惨敗を喫している。
「ステイゴールド産駒の中で、オークスで馬券になったのは2012年のアイスフォーリスの1頭だけ。それも勝ったジェンティルドンナに5馬身以上ちぎられての3着でした。牝馬に限っては『ステイゴールド産駒だからスタミナがある』という先入観は持たない方がいいと思いますね。
はっきり言って、オークスのステイゴールド産駒は『無駄に人気する”地雷”』という印象でした。
こういった『性別』で、距離適性が大きく分かれる種牡馬は時々見かけますね。同じサンデーサイレンス系だと、ダンスインザダークがまさにその典型でした。この馬自身が菊花賞を勝つなどスタミナ血統で、産駒でもザッツザプレンティやデルタブルース、スリーロールスといった菊花賞馬を出しましたが、その一方で牝馬は阪神牝馬Sを2勝したジョリーダンスなど良いスピードを持った馬が多かった印象です」(競馬ライター)
無論、だからといってオルフェーヴル産駒の牝馬ラッキーライラックが、祖父のステイゴールドの産駒と同じように東京2400mになってパフォーマンスが落ちると決まったわけではない。