安田記念(G1)スワーヴリチャード「致命的弱点」? 陣営が「マイル未経験」よりも神経質になる「アノ問題」にデムーロ騎手も本腰
3日に東京競馬場で開催される春のマイル王決定戦・安田記念(G1)は、例年以上のメンバーが集ったことで大きな注目を浴びているが、それも4月の大阪杯(G1)を制して古馬の頂点に立ったスワーヴリチャード(牡4歳、栗東・庄野靖志厩舎)が参戦を表明したことに端を発している。
まさかまさかの”電撃参戦”だった。1番人気に支持された大阪杯で初のG1制覇を飾り、キタサンブラック引退後の古馬王道路線の中心に躍り出たスワーヴリチャード。当初は天皇賞・春(G1)をパスしての宝塚記念(G1)参戦が予定されていたが、急遽春のマイル王決定戦に参戦することが決まった。
その最大の理由は、ここまで4戦2勝2着2回とパーフェクトを誇る「東京コース」を求めてのもの。確かに本馬は左回りで能力全開する典型的なサウスポーであり、右回りの大阪杯勝利はM.デムーロ騎手が、まさかの早め先頭から押し切る「神騎乗」によってもたらされたものだった。
そういった意味で、陣営が安田記念を選択した意図は理解できる。しかし、スワーヴリチャードはマイルで実績がないどころか、1600m以下のレースに出走した経験さえない。いくら得意の東京コースとはいえ、いきなりのマイルG1で勝負になるのだろうか。
ちなみにグレード制が導入されて安田記念がG1になった1984年以降、すべて東京の芝1600mで行われているが、「マイル未経験」で本レースを制したのは1992年のヤマニンゼファーただ1頭のみ。