JRA「新時代」は”変則ローテ”が主流!? 新潟記念(G3)圧勝ブラストワンピース菊花賞直行も「これこそが王道」である理由
今年に至っては、アーモンドアイが1月のシンザン記念(G3)からの直行で史上初の桜花賞(G1)制覇。10着に敗れたプリモシーンも1月のフェアリーS(G3)からの直行組であり、この夏も関屋記念(G3)から秋華賞(G1)に進む、常識破りのローテーションが注目されている。
そして、新潟記念を快勝し菊花賞に挑むブラストワンピースもまた、春は毎日杯(G3)から王道トライアルを使わずに日本ダービー(G1)へ直行している。
「これらの共通点は、すべて社台グループが運営する大手一口馬主クラブの所有馬。毎年、綺羅星のごとく数多の有力馬を抱えているスター軍団ですが、クラブ関係者の話によると『春のクラシックなどは”ノーザン関係の馬”で、どれだけ枠を埋められるかが意識されている』とのこと。
そのため、早めに賞金を加算した馬はトライアルを避け、賞金の足りない他のノーザン関係馬が賞金を加算したり、権利を獲れるように調整しているようです。いわゆる”使い分け”で、変則ローテが注目されるブラストワンピースも、その内の1頭ということなのでしょう」(競馬記者)
実際にブラストワンピースが目指す菊花賞(G1)には、夏に信濃川特別(1000万下)を勝ち上がったグロンディオーズや、ラジオNIKKEI賞(G3)で2着したフィエールマンなどの「ノーザン関係の馬」が、王道トライアルを使わずに直行することが決定している。
そして、そこにはセントライト記念(G2)に出走を予定しているダービー馬の弟レイエンダなど、他のノーザン関係馬に対する配慮があるそうだ。
だが、そういった使い分けも「結果」が出なければ、逆にマイナスとなってしまう。使い分けは、言うなれば「人の都合」であり、走るのは馬だ。そうそう上手くいくものなのだろうか。
「それを可能性にしているのが、ノーザンが誇る外厩施設ですね。特に、アーモンドアイやブラストワンピースが利用しているノーザンファーム天栄の調教施設は『トレセン以上』のと名高いことで有名です。