JRA三冠牝馬アーモンドアイ「JC回避」も!? 最強女王が”タダもらい”同然のエリザベス女王杯(G1)に出走しなかった理由
無論、あえて超一線級の牡馬が集うジャパンCに参戦する意欲は評価すべきだが、実はエリザベス女王杯には「出たくても出られなかった」事情があるようだ。
「アーモンドアイは史上初めて1月のシンザン記念(G3)からの直行で桜花賞を勝つなど、型破りなローテーションが話題になっている馬ですが、それは本馬が体質に問題を抱える馬であることの裏返しでもあります。実際に春のオークス後も反動が大きく、陣営は早い段階で秋華賞直行を発表しました。
実は、今回にしてもエリザベス女王杯参戦どころか、ジャパンCに参戦することすら驚きの声を上げる関係者も少なくないようです。オークスや秋華賞でアーモンドアイと戦ったある騎手は『レース後はフラフラで、まるで熱中症みたいだった。まあ、あれだけのパフォーマンスをすれば当然、反動も大きいから消耗が凄いんだろうね。正直、ジャパンCもまず使えないと思ってた』と話していました」(同)
また、記者によると他陣営の調教師もアーモンドアイのジャパンC参戦に「大丈夫か」と心配しているようで「最悪、無理ならレイデオロをジャパンCに使って、アーモンドアイが有馬記念に回る案もあるみたい」とのこと。
逆にジャパンCに参戦を予定していることで、アーモンドアイの調整を行っているノーザンファーム天栄の技術力の高さに、改めて舌を巻いているようだ。近しい関係者からは「普通なら、(立て直しが)とても間に合わない」との声も聞かれている。
この秋、C.ルメール騎手の大活躍の影に隠れる形だが、秋華賞のアーモンドアイだけでなく、菊花賞(G1)のフィエールマンも、天皇賞・秋(G1)のレイデオロも、ノーザンファーム天栄で調整が行われている馬。従来の型を次々と破り、競馬の常識を次々と塗り替えているのは「馬」たちというよりも、この「史上最強の外厩施設」ということなのだろう。