香港競馬「JRA」を反面教師に警告!? 「日本のようになるな」香港国際競走「地元勢全勝」の快挙も手放しで喜べない理由
香港はスプリントやマイルのカテゴリーにおいて世界から高い評価を受けていますが、近年では2000mの香港Cを地元勢が連覇。そして今年は2400mの香港ヴァーズも5年ぶりに勝利しました。
無論、香港競馬に携わる人々の努力の賜物といえますが、その一方で他国の陣営からすれば勝てなくなる、つまりは賞金を得られる可能性が低くなればなるほど、遠征する魅力は失われますよね……。
その成れの果てが、日本のジャパンCというわけです。我々日本人からすれば悲しい限りですし、国内だけでなく世界からもそう見られている”現実”を突き付けられたということになります」(競馬記者)
12月の香港国際競走には毎年多くの海外馬が参戦しており、10月に行われるフランスの凱旋門賞(G1)や米国のブリーダーズCシリーズを経由し、11月のジャパンCをスキップして参戦する外国馬も数多い。
言い換えれば、欧州競馬のオフシーズンに世界の有力馬を招待したいアジア圏の争いにおいて、日本は香港に大きく後れを取っているというわけだ。
しかし、そんなガラパゴス化(孤立した環境になる)の懸念をまったく気にしていないのか、今年も日本中央競馬会(JRA)は欧州とは大きくかけ離れた超高速馬場でレースを敢行。当日には2歳の未勝利戦がレコードを更新し、ジャパンCは2:20.6の世界レコードで決着した。
その優勝馬アーモンドアイの強さが大きく称えられた一方、本馬が来シーズンの目標に挙げているのが、日本競馬が悲願として掲げている凱旋門賞。今年、エネイブルが2:29.24で制したレースだ。同じ距離なのに約9秒ものタイム差がある「別世界」のレースだ。