JRA田辺裕信「不可解」騎乗に疑問の声!? フェブラリーS(G1)大敗も「あの人」はお咎めなし、それでも!?
23日に行われた今年最初のG1・フェブラリーSは、モズアスコットの優勝で幕を閉じた。18年の安田記念(G1)に続く、G1・2勝目。芝・ダートのG1制覇はJRA史上5頭目の快挙である。
その歴史的快挙の裏側で、田辺裕信騎手の騎乗内容が物議を醸しだしている。
田辺騎手はこの土日だけで4勝を挙げ復調気配を漂わせ、メインのフェブラリーSはアルクトス(牡5歳、美浦・栗田徹厩舎)に騎乗した。キャリア13戦のうち、直近10戦はすべてこのコンビである。
アルクトスはこれまで重賞1勝、JRAのG1は初出走ながらも、4番人気の支持を集めた。これは東京ダートコースで【5,1,0,0】の抜群の相性を誇っていたからである。モズアスコットとインティの間に割って入るのはこの馬だと、多くの期待を背負っての出走となった。
レースは逃げ馬不在のため、インティの単騎逃げが予想された。しかし、アルクトスとワイドファラオが競って逃げ、インティはその後ろに控える展開となった。最初の3ハロン34.6秒の「ハイペース」な流れになり、先行馬は崩れ、後方から差した馬が上位を独占される結果となった。
田辺騎手はレース後に「スタートが速いのであの位置も頭に入れていました。馬自体は力むことはなかったが、勝ちに行った分、最後は少し甘くなりました」とコメント。勝ちに行ったとしているが、アルクトスが無理なハイペースで沈んでいったことに、競馬関係者やファンからは厳しい意見が出ている。
「完全にワイドファラオが前に出ていたので引けばいいのに、中途半端に競る形になってしまった。アルクトスは競馬が上手で馬込みでも問題ないタイプ。プロキオンS(G3)や南部杯(G1)では、控えて結果を出しているだけに意図がわからない」(競馬記者)
結果として、インティを潰して、モズアスコットの手助けをした形になってしまった。インティを楽に逃げさせてしまえば、勝たれてしまうという思惑もあってのことだろうだが……。
アルクトスの馬主の山口功一郎氏は、自身のTwitterでレースについてコメント。「私も番手で控えたらどうだったかなあとは正直思います」と前置きをした上で、「彼のレース前の会見と勝ちに行ったという考えを聞けば、私には結果論で批判することはできません」とツイートしている。
愛馬が展開に泣いたにもかかわらず、「批判することはできない」としているのは、騎手・厩舎との信頼関係があってのことだろう。