【徹底考察】毎日王冠(G2) リアルスティール「安田記念の大敗は福永祐一騎手の『騎乗ミス』だけにあらず。もう一つの『敗因』はデムーロだけでは変わらない」
『考察』
この春は「明」と「暗」がくっきりと分かれたリアルスティール。「明」とは当然、ドバイターフを勝利してG1初制覇を海外で飾ったことであり、「暗」は期待されながらも生涯初の大敗を喫した前走の安田記念(G1)だ。
打倒モーリスの一番手という立場で挑んだ今年の安田記念。前回の本馬の徹底考察『【徹底考察】安田記念(G1) リアルスティール「初のマイル戦で見せるのは進化か退化か。『鍵』は世界のマイル王モーリスからの意外な『支援』(リンク)」で記載したように、このレースの最大のポイントは、本馬が初のマイル戦に対応できるかというものだった。
結論から述べると、小頭数の安田記念のペースは落ち着く傾向にあり、それまでのスタート3ハロンの最速が「35.2秒」だったリアルスティールでも十分に対応できると判断。事実、今年の安田記念のスタート3ハロンは「35.0秒」。十分に対応できたはずだ。
しかし、結果は生涯初の大敗となる12頭中の11着。一体、何があったのか。
簡潔に述べるなら、前半の800m頃まで著しく折り合いを欠いた結果、最後の直線で早々に力尽きたということになる。4コーナーを回って直線に向いた時点では、好位から競馬したモーリスのすぐ外側という絶好のポジション。
この安田記念の騎乗を最後に主戦から降板した福永祐一騎手だが、こと「レース運び」という点に関してだけは完璧だった。
しかし、そこから力なくズルズルと後退したのは、やはり前半で無駄な力を使い過ぎたせいだ。ドバイ帰りのレースながら状態面に大きな不安がなかった以上、レースで折り合いを欠いたことが最大の敗因とみて間違いないだろう。
では、何故リアルスティールは折り合いを欠いたのか。
折り合いが重要な長丁場の菊花賞で2着の実績があるリアルスティールが、ペースが上がる分、折り合いへの負担が軽くなるキャリア初のマイル戦でコントロールを失うと予想できた人はあまりいないはずだ。
主な原因は「2つ」ある。